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資産が勝手に売られる?「証券口座乗っ取り事件」の恐怖と今すぐできる3つの防衛策

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資産が勝手に売られる?「証券口座乗っ取り事件」の恐怖と今すぐできる3つの防衛策

「証券口座乗っ取り事件」の概要

「証券口座乗っ取り事件」とは、悪意ある第三者が不正に入手したIDやパスワードを使って個人の証券口座にログインし、保有している株式や投資信託を勝手に売却したり、資金を外部へ持ち逃げしたりするサイバー犯罪です。

近年、ネット証券の利用者が急増する一方で、セキュリティ対策が不十分な口座が標的にされるケースが相次いでいます。

「自分は大丈夫」と思っていても、他のWebサービスから流出したパスワードを使い回している場合、被害に遭う確率は格段に高まります。

この記事では、犯行の手口や被害の実態、そしてあなたの大切な老後資金や資産を守るための具体的な対策について徹底解説します。

「証券口座乗っ取り事件」の詳細

1. 主な手口は「リスト型アカウントハッキング」

証券口座への不正アクセスの多くは、システムへの直接的なハッキングではなく、「リスト型アカウントハッキング(リスト型攻撃)」と呼ばれる手法で行われています。

これは、犯人がダークウェブなどで入手した「他のWebサービスから流出したIDとパスワードのリスト」を使い、証券会社のログイン画面で手当たり次第に入力を試みる方法です。

ユーザーが複数のサイトで同じパスワードを使い回している場合、どれか一つでも情報漏洩が起きれば、芋づる式に証券口座も突破されてしまいます。

2. 被害の形態:出金だけではない「踏み台」被害

乗っ取りによる被害は、単に口座内の現金を盗まれるだけではありません。

保有している長期保有目的の株式や投資信託を勝手に売却され、その換金した資金を犯人の口座へ不正送金されるケースがあります。

さらに悪質なのが、犯人が保有する特定の銘柄を高値で売り抜けるために、乗っ取った口座を使ってその銘柄を大量に買い注文する「相場操縦の踏み台」として悪用されるケースです。

これにより、被害者は資産を失うだけでなく、知らぬ間に犯罪の片棒を担がされてしまう恐れすらあります。

3. なぜ証券口座が狙われるのか

銀行口座に比べて、証券口座は一度に動く金額が大きく、数百万〜数千万円単位の資産が保管されていることが多いため、サイバー犯罪者にとって魅力的なターゲットとなっています。

また、銀行のネットバンキングに比べて、かつては二段階認証などの導入が遅れていた証券会社もあったことや、ユーザー側も「毎日ログインしない」ため異変に気づくのが遅れがちである点も、被害が拡大しやすい要因です。

4. 必須の対策:パスワード管理と二要素認証

被害を防ぐための鉄則は「パスワードの使い回しを絶対にやめること」です。

証券口座のパスワードは、他のサービスとは異なる長く複雑なものに設定してください。

そして、最も強力な防御策が「多要素認証(二要素認証)」の設定です。

ログイン時や出金時に、スマホのSMSや認証アプリに届くワンタイムパスワードを必須にすることで、仮にパスワードが盗まれても不正ログインを防ぐことができます。

また、「出金先口座」の変更通知メールを見逃さないよう、メール設定を確認しておくことも重要です。

「証券口座乗っ取り事件」の参考動画

まとめ

証券口座乗っ取り事件は、決して他人事ではなく、ネット証券を利用する全ての人に降りかかるリスクです。

「パスワード管理アプリを使う」「取引時確認の徹底」「二要素認証の有効化」といった基本的な対策を講じるだけで、リスクは大幅に低減できます。

資産形成は増やすことだけでなく、「守ること」も重要です。

この記事を読んだこの機会に、ぜひご自身の口座のセキュリティ設定を一度見直してみてください。

関連トピック

リスト型攻撃

何らかの方法で入手したIDとパスワードのリストを用いて、別のWebサイトへのログインを試みるサイバー攻撃の手法。

フィッシング詐欺

金融機関などを装った偽のメールやSMSを送りつけ、偽サイト(フィッシングサイト)に誘導してIDやパスワードを盗み出す詐欺。

多要素認証(MFA)

「知識(パスワードなど)」「所有(スマホなど)」「生体(指紋など)」のうち、2つ以上の要素を組み合わせて本人確認を行う仕組み。

ダークウェブ

通常の検索エンジンではアクセスできない匿名性の高いネットワーク。サイバー犯罪者による個人情報の売買などが行われている。

関連資料

『ハッカーの手口を知り尽くした男が教える ネットセキュリティの心得』(ケビン・ミトニック 著)

伝説的なハッカーが、サイバー攻撃の実態と身を守るための実践的な知識を解説した書籍。

『パスワード管理ツール(1Passwordなど)』(各種ソフトウェア)

複雑なパスワードを自動生成・管理し、使い回しを防ぐための必須セキュリティツール。

『ウイルスバスター クラウド』(トレンドマイクロ社)

不正サイトへのアクセス遮断や、個人情報漏洩の監視機能などを持つ総合セキュリティソフト。

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