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2025年オリオン座流星群が極大!新月で観測条件は最高!ハレー彗星の置き土産を観測する完全ガイド

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2025年オリオン座流星群が極大!新月で観測条件は最高!ハレー彗星の置き土産を観測する完全ガイド

オリオン座流星群 概要

オリオン座流星群は、毎年10月下旬に活動のピークを迎える流星群です。

ペルセウス座流星群、ふたご座流星群と並ぶ三大流星群ほど派手ではありませんが、非常に高速で明るい流星が見られることで知られています。

何より、この流星群の母天体は、あの有名な「ハレー彗星」です。

2025年のオリオン座流星群は、極大(ピーク)が10月21日頃と予測されています。

そして、2025年は近年まれに見る「最高の観測条件」が整いました。

この記事では、オリオン座流星群の概要と、2025年の観測ポイントを徹底的に解説します。

オリオン座流星群 詳細

オリオン座流星群とは?

オリオン座流星群は、10月2日頃から11月7日頃まで活動する流星群です。

その最大の特徴は、流星の「速度」にあります。

流星は対地速度が秒速約66kmと非常に速く、大気圏に突入すると一瞬でまばゆい光を放ちます。

明るい流星も多く、中には「流星痕(りゅうせいこん)」と呼ばれる、流星が通過した後に淡い煙のような痕跡を残すものもあります。

出現数は年によって変動があり、過去(2006年~2009年頃)には1時間に50個以上という活発な活動を見せたこともありましたが、近年は比較的落ち着いており、空の暗い場所で1時間に5個から10個程度と予想されています。

母天体はあの「ハレー彗星」

オリオン座流星群の流星の元となるチリ(塵)を放出したのは、約75年周期で地球に接近する、最も有名な彗星「ハレー彗星(1P/Halley)」です。

ハレー彗星が太陽に近づいた際に放出したチリの帯に、毎年この時期に地球が突入することで、流星群が発生します。

私たちが今見ているオリオン座流星群の流星は、数千年前のハレー彗星の置き土産とも言えるのです。

ちなみに、毎年5月頃に見られる「みずがめ座η(エータ)流星群」も、同じハレー彗星を母天体とする兄弟流星群です。

2025年は「近年まれに見る最高の観測条件」!

2025年のオリオン座流星群は、観測条件が「最高」です。

その理由は、ピーク(極大)を迎える10月21日(火)が、ちょうど「新月」にあたるためです。

流星観測において最大の妨害者となるのは「月明かり」ですが、新月は月が太陽と同じ方向にあるため、夜空に月が昇ることがありません。

つまり、一晩中、月明かりの影響を全く受けずに、流星観測に集中できるのです。

これほど完璧な条件は滅多にありません。

観測のポイント

2025年のオリオン座流星群を最大限に楽しむためのポイントをまとめました。

  • 観測日時:

    極大は10月21日(火)の21時頃と予測されています。

    一番の見頃は、10月21日(火)の深夜から、22日(水)の明け方にかけてです。

    また、ピークがなだらかな流星群であるため、極大前後の数日間(20日の夜〜23日の夜)も観測のチャンスが続きます。

  • 観測時間:

    流星群の「放射点」(流星が飛び出してくる中心点)であるオリオン座は、夜21時頃から東の空に昇り始め、深夜にかけて空高く昇ります。

    放射点の高度が高くなるほど流星の数は多く見えるため、22時頃から空が白み始める明け方までが観測のゴールデンタイムです。

  • 観測場所:

    月明かりの心配がない2025年であっても、街灯や家の明かりといった「人工光」は観測の妨げになります。

    できるだけ空が暗く、見晴らしの良い場所(郊外、山の近く、開けた公園など)を選びましょう。

  • 観測の方角:

    「オリオン座流星群」という名前ですが、オリオン座(東の空)だけを見つめる必要はありません。

    流星は放射点を中心に、夜空のあらゆる方角に飛びます。

    空全体を広く見渡すようにするのが、より多くの流星を捉えるコツです。

  • 観測方法:

    流星は一瞬で広範囲を移動するため、望遠鏡や双眼鏡は必要ありません。

    肉眼での観測が最適です。

    屋外に出たら、まずは最低でも15分間は夜空を見上げて、目を暗闇に慣らしましょう。

    また、10月下旬の深夜はかなり冷え込みます。

    防寒着、温かい飲み物、カイロ、レジャーシートやリクライニングチェアなど、寒さ対策とリラックスできる準備を万全にしてください。

参考動画

まとめ

2025年のオリオン座流星群は、「新月」と重なるという、これ以上ない最高の条件で観測することができます。

流星の数は爆発的ではないかもしれませんが、ハレー彗星が残したチリが、夜空を高速で駆け抜ける姿は非常に印象的です。

また、2025年10月は「レモン彗星(C/2025 A6)」や「スワン彗星(C/2025 R2)」といった2つの彗星も同時に観測チャンスを迎えており、まさに「天文ショーの当たり年」と言えます。

防寒対策をしっかりして、秋の夜長に歴史的な天体ショーを楽しんでみてはいかがでしょうか。

関連トピック

ハレー彗星 (1P/Halley): オリオン座流星群とみずがめ座η流星群の母天体である、約75年周期の有名な彗星。

前回は1986年に接近し、次回は2061年に戻ってくると予測されています。

みずがめ座η流星群: 毎年5月頃にピークを迎える流星群。

オリオン座流星群と同じくハレー彗星を母天体とする兄弟流星群です。

三大流星群: 1月の「しぶんぎ座流星群」、8月の「ペルセウス座流星群」、12月の「ふたご座流星群」。

これらはオリオン座流星群よりも安定して多くの流星が出現します。

レモン彗星 (C/2025 A6): 2025年10月下旬に地球に最接近し、オリオン座流星群と同時期に見頃を迎えている彗星。

双眼鏡での観測が期待されています。

関連資料

Vixen 天体望遠鏡/双眼鏡: 流星群は肉眼が基本ですが、同時期に見頃のレモン彗星や、オリオン座の「オリオン大星雲(M42)」などを観測するのに最適です。

『天文ガイド』『星ナビ』(月刊誌): 流星群や彗星の最新の予報、詳細な位置、観測ガイドが掲載されています。

Stellarium (ステラリウム): スマートフォンやPCで使える無料の天文シミュレーションソフト。

指定した日時の星空や流星群の放射点の位置を正確に確認できます。

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