Google Find Hubとは?オフラインでも探せる!スマホ、鍵、人も見つかる「探す」機能のすべて
Google Find Hubの概要
Google Find Hub(ファインドハブ)は、Googleが提供する最新の「紛失物探索」サービスです。
かつて「端末を探す」や「Find My Device」と呼ばれていた機能が大幅に進化しました。
このサービスを使えば、Androidスマートフォンやタブレットはもちろん、専用のトラッカータグを取り付けた鍵や財布、さらにはイヤホンまで、オフラインの状態でも見つけ出すことが可能になります。
最近では、友人や家族と位置情報を共有する機能も統合され、まさにAppleの「探す」ネットワークに対抗する、Androidユーザーにとって必須のハブ機能となりつつあります。
Google Find Hubの詳細
Find Hubネットワークの仕組み
Google Find Hubの最大の特徴は、数十億台とも言われる世界中のAndroidデバイスが参加する「Find Hubネットワーク」です。
もしあなたのデバイスやトラッカーがオフラインになっても(インターネットに接続されていなくても)、それが他の人のAndroidデバイスのBluetooth圏内に入ると、そのデバイスが中継して位置情報を安全にGoogleサーバーへ送信します。
これにより、落とし物が遠くにあっても、最後に確認された場所や、場合によっては現在の位置を地図上で確認できるのです。
この位置情報はすべて暗号化されており、Googleでさえも中身を見ることはできず、プライバシーは保護されています。
探せるものと主な機能
Find Hubで探せる対象は多岐にわたります。
Androidデバイス: スマートフォン(Pixelシリーズなど一部機種は電源オフでも数時間追跡可能)、タブレット、Wear OS搭載スマートウォッチ。
対応アクセサリー: Google Fast Pairに対応したイヤホンなど。
Bluetoothトラッカータグ: Chipolo、Pebblebee、Motorola (moto tag)、HIDISCなど、Find Hubネットワークに対応したサードパーティ製のタグ。
これらを鍵、財布、カバンなどに取り付けて使います。
Find HubアプリやWebサイトから実行できる主な機能は以下の通りです。
地図で位置特定: 最後に確認された場所を地図に表示します。
音を鳴らす: デバイスが近くにある場合、最大音量で音を鳴らして探せます。
リモートロック: 紛失したデバイスを遠隔でロックし、ロック画面に拾った人へのメッセージや連絡先を表示できます。
データ消去: デバイスが手元に戻る見込みがない場合、最終手段としてリモートでデータを初期化(消去)できます。
「人を探す」機能の統合
Find Hubは、単なる「モノ探し」に留まりません。
以前はGoogleマップなどにあった「位置情報の共有」機能がFind Hubアプリに統合されました。
これにより、友人との待ち合わせや、家族が安全に帰宅したかの確認など、リアルタイムで「人」の位置を共有・確認するハブとしても機能します。
使い方と設定
Find Hubを利用するには、いくつかの設定が必要です。
まず、Android端末の「設定」アプリで「位置情報」がオンになっていることを確認します。
次に、「設定」 > 「Google」 > 「デバイスを探す」(または「Find Hub」)を開き、機能がオンになっていることを確認します。
最も重要なのが、「オフラインのデバイスを探す」設定です。
これを「ネットワークを利用(すべてのエリア)」などに設定しておくことで、自分のデバイスがオフラインになっても、他の人のデバイスの力を借りて探せるようになります。
参考動画
まとめ
Google Find Hubは、「端末を探す」機能から劇的な進化を遂げ、Appleの「探す」ネットワークに匹敵する、Androidエコシステムの中心的なサービスとなりました。
スマートフォンを失くした時の安心感はもちろん、トラッカータグの普及により、鍵や財布といった日常生活の必需品まで、広範なネットワークで見守ることができるようになります。
また、位置情報共有機能の統合により、モノだけでなく人との繋がりもサポートするプラットフォームへと変貌しています。
UWB(超広帯域無線)や衛星通信といった新技術への対応も進んでおり、その精度と利便性は今後さらに向上していくことが期待されます。
Androidユーザーであれば、今すぐご自身のデバイス設定を確認し、「オフラインのデバイスを探す」をオンにしておくことを強くお勧めします。
関連トピック
Apple Find My (探す): Appleが提供する同様の紛失物探索ネットワーク。AirTagなどで知られ、Find Hubの最大の競合サービスです。
Bluetoothトラッカー (スマートタグ): Find HubネットワークやApple Find Myネットワークを利用して位置情報を発信する小型のタグ。Chipolo、Pebblebee、AirTagなどが有名です。
UWB (超広帯域無線): 高精度な位置特定を可能にする無線技術。Find Hubも対応デバイス・タグでUWBを利用し、「付近を探す」際の精度を高めています。
Google Fast Pair: AndroidデバイスとBluetoothアクセサリ(イヤホンやトラッカーなど)を簡単にペアリングするための技術。Find Hubへの登録もスムーズに行えます。
関連資料
Chipolo ONE Point / CARD Point: Find Hubネットワークに完全対応した、初期の代表的なサードパーティ製トラッカー。
Pebblebee Clip / Card (Gen 5): USB-C充電(Clip)やQiワイヤレス充電(Card)に対応し、薄型化も実現した最新のFind Hub対応トラッカー。
moto tag (Motorola): Motorolaが提供するFind Hub対応のBluetoothトラッカー。
HIDISC 紛失防止タグ for Android: 日本国内でもホームセンターなどで販売されている、比較的安価なFind Hub対応タグ。

