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ステロイドとは?正しい知識で理解する効果、種類(塗り薬・飲み薬)、副作用の評判を徹底解説

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ステロイドとは?正しい知識で理解する効果、種類(塗り薬・飲み薬)、副作用の評判を徹底解説

「ステロイド」の概要

「ステロイド」と聞くと、「怖い薬」「副作用が強い」といったイメージを持つ人も少なくないかもしれません。

しかし、ステロイドは、もともと私たちの体内の「副腎(ふくじん)」という臓器で作られている「副腎皮質ホルモン」の一つです。

このホルモンを人工的に合成し、薬として使用しているのが「ステロイド薬」です。

ステロイド薬は、非常に強力な「抗炎症作用(炎症を抑える働き)」や「免疫抑制作用(免疫の過剰な働きを抑える働き)」を持っており、様々な病気の治療に欠かせない重要な薬です。

正しく使えば非常に効果的で安全な薬ですが、誤った使い方をすると副作用のリスクもあります。

この記事では、ステロイドの基本的な概要、種類、効果、そして気になる副作用の評判について詳しく解説します。

「ステロイド」の詳細情報

ステロイドとは?(本来の役割と薬としての役割)

私たちの体内で作られるステロイドホルモン(副腎皮質ホルモン)は、生命を維持するために不可欠な役割を担っています。

具体的には、体内の炎症を抑えたり、ストレスに対応したり、糖質や脂質、タンパク質の代謝を調整したりする働きがあります。

このうち、特に「炎症を抑える作用」と「免疫を抑える作用」を強力にしたものが、医薬品としての「ステロイド薬」です。

アトピー性皮膚炎や気管支喘息、関節リウマチなど、体の「炎症」や「免疫の異常」によって引き起こされる病気の治療に、幅広く使用されています。

ステロイド薬の主な種類(塗り薬・飲み薬・注射薬)

ステロイド薬は、その使用方法によって大きく3つに分けられます。

それぞれの特徴を理解することが重要です。

  • 外用薬(塗り薬:軟膏・クリーム・ローションなど)
    皮膚に直接塗るタイプで、アトピー性皮膚炎や湿疹、かぶれなどの治療に最もよく使われます。

    薬を塗った局所(その場所)だけに作用するため、全身への影響が出にくく、副作用のリスクも内服薬に比べて格段に低いのが特徴です。

    ステロイド外用薬は、効果の強さによって5つのランク(最も強い(Strongest)~弱い(Weak))に分類され、症状の重さや使用する部位(顔は吸収されやすいため弱いもの、手足は強いものなど)によって使い分けられます。

  • 内服薬(飲み薬)
    口から服用し、血液を通じて全身に作用します。

    気管支喘息の重い発作時、関節リウマチ、膠原病(こうげんびょう)、ネフローゼ症候群など、全身性の炎症や免疫の異常を抑える必要がある場合に使用されます。

    効果が高い一方で、全身に作用するため、外用薬よりも副作用に注意が必要です。

  • 注射薬
    血管や関節内に直接注射するタイプです。

    内服薬と同様に全身に作用するもの(点滴)や、関節リウマチなどで痛みのある関節に直接注射し、局所の炎症を強力に抑えるものがあります。

気になる副作用と「怖い」という評判について

ステロイド薬に「怖い」というイメージがつきまとうのは、主に内服薬(飲み薬)の長期・大量使用によって起こりうる副作用が強調されているためです。

外用薬(塗り薬)と内服薬(飲み薬)では、副作用のリスクは全く異なります。

外用薬(塗り薬)の主な副作用:
医師の指示通り、適切な強さの薬を適切な期間・量で使用していれば、重い副作用が起こることは稀です。

しかし、自己判断で非常に強いランクの薬を長期間塗り続けたりすると、以下のような局所的な副作用が出ることがあります。

  • 皮膚が薄くなる

  • 皮膚の血管が浮き出て赤く見える

  • ニキビができやすくなる

  • 塗った部分の毛が濃くなる

  • 皮膚が感染症にかかりやすくなる

内服薬(飲み薬)の主な副作用:
内服薬を長期間(数ヶ月~数年単位で)飲み続ける場合、以下のような全身性の副作用に注意が必要です。

  • 易感染性: 免疫力が低下し、風邪やインフルエンザなどの感染症にかかりやすくなります。

  • 糖尿病: 血糖値が上がりやすくなります。

  • 高血圧・脂質異常症: 血圧やコレステロール値が上昇することがあります。

  • 骨粗鬆症: 骨がもろくなりやすくなります。

  • 消化性潰瘍: 胃や十二指腸の粘膜が荒れやすくなります。

  • 中心性肥満・ムーンフェイス: 体の中心部(お腹周り)に脂肪がついたり、顔が丸くなったりします。

  • 精神症状: 不眠や気分の高揚・落ち込みなどが出ることがあります。

  • 副腎不全: 長期間ステロイド薬を飲むと、体自身がステロイドホルモンを作るのをやめてしまいます。

    この状態で急に薬をやめると、体内のホルモンが不足し、深刻な倦怠感や吐き気、低血圧などの「離脱症状」を引き起こすため、自己判断での中断は絶対に危険です。

これらの副作用は、使用する量や期間によって大きく左右されます。

医師はこれらのリスクを最小限に抑えるため、必要最小限の量を処方し、定期的に検査を行いながら治療を進めます。

「ステロイド」の参考動画

「ステロイド」のまとめ

ステロイド薬は、多くの炎症性・免疫系の疾患治療において、非常に高い効果を発揮する「優れた薬」です。

特に外用薬(塗り薬)については、「怖い」というイメージから使用をためらい、かえって症状を悪化させてしまうケースも少なくありません。

内服薬(飲み薬)についても、副作用のリスクは確かに存在しますが、それは医師の厳密な管理のもとで使用することで、リスクよりも治療効果(ベネフィット)が上回ると判断された場合に限られます。

最も重要なのは、医師の指示通りの用法・用量を守り、自己判断で薬の量を調整したり、急に中止したりしないことです。

不安や疑問があれば、遠慮なく医師や薬剤師に相談し、正しい知識を持って治療に臨むことが大切です。

「ステロイド」の関連トピック

アトピー性皮膚炎: 皮膚のバリア機能の低下とアレルギー性の炎症によって、強いかゆみを伴う湿疹が慢性的に続く病気です。

ステロイド外用薬が治療の基本となります。

気管支喘息: 気道(空気の通り道)が慢性的に炎症を起こし、発作的に気道が狭くなることで咳や呼吸困難を引き起こす病気です。

重症の発作時にはステロイド内服薬や注射薬が、長期管理には吸入ステロイド薬が使われます。

関節リウマチ: 免疫の異常により、主に手足の関節に炎症が起こり、腫れや痛みを引き起こす病気です。

炎症を抑えるためにステロイド内服薬が使われることがあります。

副腎皮質ホルモン: ステロイドの元となる、体内の副腎皮質から分泌されるホルモンの総称です。

生命維持に欠かせない様々な働きを持っています。

ご注意:これは情報提供のみを目的としています。医学的なアドバイスや診断については、専門家にご相談ください。

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