国連常任理事国の品格を問う…中国・ロシア両軍の爆撃機が東京方面へ向かう「異例のルート」で威嚇か
「国連常任理事国の品格…」の概要
2025年12月中旬、中国とロシアの両軍による爆撃機が、日本周辺で長距離にわたる共同飛行を実施しました。
今回の飛行ルートは、従来のパターンとは異なり、東京方面を指向するかのような「異例のルート」であったことが判明し、日本政府および防衛省は極めて強い警戒感を示しています。
核兵器の搭載も可能な爆撃機による連携した示威行動は、地域の安全保障環境を脅かすものであり、国連常任理事国としての品格や責任を問う声が高まっています。
この記事では、今回の事案の詳細、軍事的な意味合い、そして日本社会への影響について解説します。
「国連常任理事国の品格…」の詳細
異例の飛行ルートと軍事的脅威
防衛省の発表や報道によると、今回確認されたのは中国軍のH-6爆撃機とロシア軍のTu-95爆撃機です。
これらは東シナ海から太平洋へと抜け、そこから日本の本州南岸に沿うような形で飛行するなど、これまでにない「異例のルート」をたどりました。
特に、東京方面を射程に収める位置取りや、首都圏への接近を意図したかのような航跡は、単なるパトロールを超えた明確な「威嚇」であると分析されています。
核搭載能力による心理的圧力
今回飛行したH-6およびTu-95は、いずれも核兵器や長距離巡航ミサイルの搭載能力を持つ戦略爆撃機です。
これらの機体が連携して日本列島を包囲するように飛行することは、日本および在日米軍基地に対して「いつでも攻撃可能である」という能力を誇示する狙いがあります。
物理的な攻撃がなくとも、核の影をちらつかせることによる心理的な圧力(核の威嚇)は、国際秩序を揺るがす重大な問題です。
中露の連携強化と国際社会への挑戦
ウクライナ侵攻を続けるロシアと、台湾周辺での活動を活発化させる中国。
この両国が軍事的な連携を深め、アジア太平洋地域で同時多発的に挑発行動を行うことは、日米同盟やG7の結束に対する挑戦状とも受け取れます。
本来、国連安全保障理事会の常任理事国として世界の平和と安定に責任を持つべき両国が、自ら地域の緊張を高める行動をとることは、「大国の品格」を欠く行為として国際社会から厳しい批判を浴びています。
日本政府の対応と今後の懸念
この事態を受け、航空自衛隊は戦闘機を緊急発進(スクランブル)させ、厳重な監視を行いました。
また、日本政府は外交ルートを通じて両国に「安全保障上の重大な懸念」を伝達しています。
しかし、中露は今後もこのような共同飛行を「定例化」させ、より複雑で挑発的なルートでの飛行を繰り返す可能性があります。
私たちは、これが「新しい日常」になることを防ぐため、防衛力の抜本的強化と外交的努力の両面で毅然とした対応を続ける必要があります。
「国連常任理事国の品格…」の参考動画
「国連常任理事国の品格…」のまとめ
今回の中国・ロシアによる「異例のルート」での共同飛行は、日本の安全保障が新たな局面に突入したことを示唆しています。
東京方面をも視野に入れた威嚇飛行は、私たちにとって対岸の火事ではありません。
国連常任理事国という立場にありながら、力を背景にした現状変更を試みる両国の姿勢に対し、日本は国際社会と連携して断固たる態度を示す必要があります。
同時に、私たち国民一人ひとりも、こうした現実を冷静に受け止め、平和を守るための備えについて考えていく時期に来ていると言えるでしょう。
関連トピック
スクランブル(緊急発進): 領空侵犯のおそれがある航空機に対し、自衛隊機が緊急発進して対応する措置のこと。
防衛白書: 日本の防衛政策や周辺国の軍事情勢についてまとめた年次報告書。
H-6爆撃機: 中国人民解放軍が運用する大型爆撃機で、核弾頭搭載可能な巡航ミサイルを運用できる。
Tu-95爆撃機: ロシア航空宇宙軍の戦略爆撃機。特徴的な二重反転プロペラを持ち、長距離飛行能力に優れる。
関連資料
令和7年版 防衛白書: 最新の日本の防衛方針と周辺情勢を網羅した公式資料。
自衛隊最高幹部が語る 台湾有事と日本の覚悟: 元自衛隊幹部による、中露の軍事戦略と日本の防衛についての解説書。
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地政学で読み解く中露同盟: 中国とロシアの接近を地政学的な視点から分析した専門書。
統合幕僚監部 報道発表資料: 防衛省が公表する、実際のスクランブル状況や航跡図などの一次情報。


