はじめに
夏の夜空に輝く美しい街の明かり。旅行の計画を立てる際、美しい景色を楽しめるスポットを探している方も多いのではないでしょうか。日本全国には素晴らしい景色を楽しめる場所がたくさんありますが、その中でも北海道の函館は、誰もが一度は訪れてみたいと憧れる特別な場所です。そんな函館の美しい夜の景色に、実は特別な記念日が設けられていることをご存知でしょうか。毎年8月13日は、美しい光の芸術を讃える特別な日として制定されています。日常の忙しさを少しだけ忘れて、ロマンチックな話題に触れてみるのも素晴らしい時間の過ごし方です。この記事では、なぜこの日が記念日になったのかというちょっとした雑学から、世界中から愛される景色の秘密まで、余すところなくたっぷりとご紹介していきます。
👇 本記事でわかる3つの重要ポイント 👇
- 【テーマ1】8月13日が記念日になった理由
- 【テーマ2】トランプに隠された語呂合わせの秘密
- 【テーマ3】函館の夜景が世界三大夜景に選ばれる圧倒的な魅力
この先を読み進めていただければ、次に北海道旅行を計画する際、ただ景色を見るだけでなく、その背景にある歴史やユニークな由来を知ることで、感動が何倍にも膨らむはずです。知っているだけで誰かに話したくなる、そんな魅力たっぷりの情報をお届けしますので、ぜひ最後までゆっくりとお楽しみください。
8月13日が「函館夜景の日」に制定された歴史とユニークな由来
まずは、この記事のテーマでもある「8月13日」という日付の秘密に迫っていきましょう。日本には毎日何かしらの記念日が制定されていますが、北海道を代表する観光地である函館の夜の景色を記念する日が、お盆の時期でもある8月の真ん中に設定されているのには、実はとても面白くてユニークな理由が隠されているのです。
1991年(平成3年)、地元を愛し、その魅力を全国に発信したいと強く願う「函館夜景の日実行委員会」という組織によって、この記念日は正式に制定されました。1991年といえば、日本国内でも旅行や観光に対する関心が非常に高まっていた時期です。地元の有志たちが集まり、「自分たちの街が誇るこの素晴らしい景色を、もっと多くの人に知ってもらいたい」「この美しい光の海を、いつまでも大切に守っていきたい」という熱い想いから、特別な一日を設けるプロジェクトがスタートしたのです。
しかし、なぜ1年365日ある中で「8月13日」が選ばれたのでしょうか。実はここには、少しひねった、とても遊び心のある「語呂合わせ」が使われています。日本語の記念日は「いい夫婦の日(11月22日)」や「肉の日(29日)」のように、数字の読み方を文字に当てはめる語呂合わせがよく使われます。函館の記念日もその例に漏れないのですが、その発想が少しだけ斜め上をいっているのです。
まず、8月の「8」という数字。これを日本語のひらがなで「や」と読みます。これは「八百屋(やおや)」などの言葉にも使われる読み方なので、比較的スッと頭に入ってくるかと思います。問題は、次の「13」という数字です。普通に考えれば「13」を「けい」と読むことはできません。では、どのようにして「けい」という読み方を導き出したのでしょうか。
トランプの「13」を使った少しひねった語呂合わせの秘密
ここで登場するのが、世界中で親しまれているカードゲーム「トランプ」です。トランプのカードを思い浮かべてみてください。数字の札は1から13までありますよね。そして、11は「ジャック(J)」、12は「クイーン(Q)」、そして最後の「13」は「キング(K)」と呼ばれています。この「キング(K)」の頭文字であるアルファベットの「K」に注目したのです。
アルファベットの「K」を声に出して読んでみてください。「ケー」あるいは「ケイ」と発音しますよね。つまり、8月の「8(や)」と、トランプの13であるキングの「K(けい)」を組み合わせることで、「や・けい(夜景)」という言葉を完成させたのです。数字の読み方だけでなく、トランプのアルファベットまで持ち出してくるという、非常に高度で少しひねった語呂合わせこそが、8月13日が記念日となった最大の理由なのです。
この由来を知ると、ただの記念日ではなく、制定した人たちのユーモアや遊び心がたっぷりと詰まっていることがわかります。友人や家族と旅行に行った際、「なんで今日が夜景の日か知ってる?」とクイズを出してみるのも楽しいかもしれません。「トランプが関係しているんだよ」とヒントを出せば、きっと会話も大いに盛り上がることでしょう。実行委員会の人々は、こうした楽しい会話のきっかけを作ることまで計算して、このユニークな日付を選んだのかもしれません。
このように、地元の人々の深い愛情と、ちょっとした言葉遊びのセンスによって生まれた記念日は、30年以上が経過した現在でも、多くの人々に親しまれ、街を盛り上げる大切な要素の一つとして定着しているのです。
北海道・函館山の山頂から見下ろす圧倒的な美しさ
さて、ここからは実際に函館で楽しむことができる景色そのものの魅力について、たっぷりと掘り下げていきましょう。北海道の南西部に位置する函館市には、「函館山」という標高334メートルの山があります。この山の山頂から見下ろす街の明かりこそが、今回の主役です。標高334メートルという高さは、実は景色を楽しむのに「ちょうどいい」絶妙な高さだと言われています。これより高すぎると街の明かりが遠くなりすぎて迫力が欠けてしまいますし、低すぎると街全体の形を見渡すことができません。函館山の高さは、街の灯りがキラキラと宝石のように輝くのを最も美しく感じられる、まさに奇跡のようなバランスを保っているのです。
山頂の展望台に立つと、目の前には息を呑むような大パノラマが広がります。真っ暗な海と、オレンジ色に温かく光る街の明かりのコントラストは、一度見たら一生忘れることができないほどの美しさです。右側には津軽海峡の広大な海が広がり、左側には函館湾が入り込んでいます。この二つの海に挟まれた、中央部分がキュッとくびれたような独特の扇形の地形こそが、函館最大の大きな特徴です。
暗闇に沈む漆黒の海があるからこそ、その間に広がる市街地の光がより一層際立ち、まるで黒いベルベットの布の上に無数の宝石を散りばめたような、圧倒的な輝きを放つのです。この光の連なりは、ただ無機質な白い電気が並んでいるわけではありません。街全体で景観を守る取り組みが行われており、温かみのあるオレンジ色の街灯(ナトリウムランプ)が多く使われているため、とてもロマンチックで優しい雰囲気を醸し出しています。
さらに、函館は古くから港町として栄えてきた歴史があるため、西洋風のレトロな歴史的建造物や教会が数多く残されています。夜になるとこれらの歴史的な建物がライトアップされ、現代の街の明かりの中に、ふわりと幻想的な歴史の影を浮かび上がらせるのです。近代的な都会の夜景とは一味違う、歴史と自然が織りなす芸術作品のような美しさが、そこには広がっています。
「世界三大夜景」や「日本三大夜景」の一つとして広く知られる理由
このような圧倒的な美しさを誇る函館山の山頂からの景色は、国内のみならず、世界中から非常に高い評価を受けています。その証拠に、函館は「世界三大夜景」や「日本三大夜景」の一つとして広く知られています。
「世界三大夜景」といえば、かつては香港、イタリアのナポリ、そして日本の函館がその代表として挙げられてきました。世界中にある無数の美しい都市の中でトップ3に選ばれるというのは、本当に途方もない偉業です。香港のような高層ビル群が放つ大迫力のネオンサインや、ナポリのような地中海の陽気な雰囲気とは異なり、函館の魅力は「自然の地形が作り出した奇跡の造形美」と「人々の暮らしが放つ温かい光」が融合している点にあります。派手さやネオンの強さで勝負するのではなく、地形と光と影のハーモニーで世界中の人々を魅了しているのです。
また、「日本三大夜景」としても、長崎、神戸と並んでトップクラスの知名度を誇ります。長崎のすり鉢状の地形から見る立体的な明かりや、神戸の港町と山々が織りなすスケールの大きな明かりとはまた違う、海に挟まれたくびれのある独特のシルエットは、日本の数ある絶景スポットの中でも唯一無二の存在感を放っています。日本全国から、そして近年では海外からも、この景色を一目見ようと多くの観光客がロープウェイに乗って山頂を目指します。
季節ごとに見せる表情が違うことも、何度でも訪れたくなる理由の一つです。空気が澄み渡る秋から冬にかけては、光の瞬きがより一層シャープになり、雪が積もった日には、街の明かりが真っ白な雪に反射して、街全体がふんわりとした光のベールに包まれます。一方、夏には海上にイカ釣り漁船の漁火(いさりび)が浮かび、真っ暗な海の上にぽつぽつと幻想的な光の点が並ぶという、この土地ならではの風情を楽しむことができます。このように、いつ訪れても違った感動を与えてくれる奥深さがあるからこそ、名誉ある「三大夜景」の称号を長年にわたって守り続けているのです。
まとめ
今回は、毎年8月13日にやってくる「函館夜景の日」の由来から、その圧倒的な美しさの秘密までを詳しく解説してきました。1991年に地元の実行委員会が制定したこの記念日は、8月の「や」と、トランプの13であるキングの「K(けい)」を組み合わせるという、驚くほどユニークでユーモアあふれる語呂合わせから誕生しました。
北海道の函館山の山頂から見下ろす美しい景色は、標高334メートルという絶妙な高さと、両側を海に挟まれた扇形の地形、そして温かみのある街の明かりが奇跡のように重なり合ってできています。その唯一無二の美しさから、「世界三大夜景」や「日本三大夜景」の一つとして、日本国内はもちろん、世界中の人々を魅了し続けていることがおわかりいただけたかと思います。
旅行で訪れる際は、ただ美しい景色に感動するだけでなく、「あの光の一つ一つが、トランプの語呂合わせで記念日になるくらい地元の人々に愛されているんだな」と思い出しながら眺めてみてください。きっと、目の前に広がる光の海が、いつも以上に温かく、そしてロマンチックに感じられるはずです。次のお休みには、大切な人と一緒に、この世界に誇る奇跡の景色を直接その目で確かめに行ってみてはいかがでしょうか。

