はじめに
10月10日が近づくと、カレンダーや街の銭湯で「銭湯の日」という言葉を見かけることがあります。でも、なぜこの日なのか、当日は何があるのか、くわしく知っている人は意外と少ないものです。銭湯の日の由来は、ただの語呂合わせだけではありません。
👇 本記事でわかる3つの重要ポイント 👇
- 【テーマ1】銭湯の日が10月10日になった由来
- 【テーマ2】2026年の銭湯の日のイベント情報
- 【テーマ3】初めてでも安心な銭湯の入り方とマナー
この記事を読めば、銭湯の日の成り立ちから、今年のイベント、料金、マナーまでひと通りわかります。読み終えたころには、近くの銭湯に足を運びたくなるはずです。さっそく見ていきましょう。
銭湯の日とは?10月10日に決まった3つの由来
銭湯の日は、「1010(せんとう)」の語呂合わせと、1964年の東京オリンピック開会の日にちなんだ記念日です。そこに「スポーツのあとは銭湯で疲れをいやそう」という願いが重ねられています。
由来1:「1010」を「せんとう」と読む語呂合わせ
いちばんわかりやすい由来は、数字の語呂合わせです。「10」を「とお」と読み、「10・10」を「せん・とう」と読ませています。
東京都内の自治体のホームページでも、10月10日を「1010(せんとう)」の日として紹介しています。杉並区では、この日のイベントを「銭湯(1010)の日」と書いているほどです。
由来2:1964年の東京オリンピック開会式の日
もうひとつの由来は、1964年(昭和39年)10月10日に、日本で初めてのオリンピックが東京で開幕したことです。この大会をきっかけに、スポーツで体を動かす人が増えたといわれています。
また、10月10日は1999年まで「体育の日」という祝日でした。2000年からは10月の第2月曜日に移り、今は「スポーツの日」と呼ばれています。銭湯の日は、スポーツと深い関係のある日付を選んでいるのです。
由来3:スポーツのあとの入浴で健康づくり
銭湯の日には、「スポーツで汗をかいたあとに入浴すると、健康づくりにつながる」ことを広めるねらいがあります。あわせて、地域の銭湯をもっと利用してもらうことも目的のひとつです。
広い湯船で手足をのばし、体を温めることは、自宅のお風呂ではなかなか味わえません。運動の秋にあわせて、銭湯の良さを知ってもらおうという考え方です。
銭湯の日はいつ・誰が制定した?
銭湯の日は、1991年(平成3年)に東京都の銭湯の組合が制定したとする資料が多く見られます。現在の名前は「東京都公衆浴場業生活衛生同業組合」で、ふだんは「東京都浴場組合」と呼ばれています。
日本記念日協会が監修したJAF Mateの記事でも、制定者は東京都公衆浴場業生活衛生同業組合、制定は1991年10月10日と紹介されています。ファッション誌Preciousの記事では、制定当時の組合名は「東京都公衆浴場業環境衛生同業組合」で、のちに名前が変わったと説明しています。
ただし、資料によって書き方には違いがあります。
- 総務省統計局の資料では「1996年に制定」と書かれています
- Preciousの記事では「1996年に日本記念日協会の登録認定を受けた」としています
このことから、1991年に組合が定め、1996年に記念日として登録されたため、資料によって年がずれている可能性があります。この記事では、多くの資料が示す1991年を制定年として紹介しています。
2026年の銭湯の日のイベント
2026年の銭湯の日は10月10日(土)です。東京都浴場組合の発表によると、都内の銭湯では恒例の「ラベンダー湯まつり」が開かれ、同じ日から山手線沿線の銭湯をめぐるスタンプラリーも始まります。
ラベンダー湯まつり
ラベンダー湯は、乾燥させたラベンダーをたっぷり湯船に入れたハーブ湯です。1990年代半ばから続く、銭湯の日の名物行事として知られています。
東京都浴場組合は、ラベンダーの香りがリラックスにかかわる神経(副交感神経)を働かせやすくし、疲労回復や安眠などが期待できると案内しています。2026年は、先着順で銭湯の公式キャラクター「ゆっポくん」「ゆっピちゃん」の特製タオルがもらえます。配る数はお店ごとに違い、なくなりしだい終了です。
なお、銭湯のハーブ湯は季節ごとの行事にもなっています。
- 5月5日(こどもの日):しょうぶ湯
- 10月10日(銭湯の日):ラベンダー湯
- 冬至(12月22日ごろ):ゆず湯
山手線で巡ろう 銭湯スタンプラリー
2026年は、JR山手線のイベント「つながる山手線フェス2026」の一つとして、駅と銭湯をめぐるスタンプラリーが開かれます。東京都浴場組合のお知らせによると、内容は次のとおりです。
- 期間:2026年10月10日(土)〜11月30日(月)
- 場所:山手線の全駅と、沿線の対象銭湯33軒
- しくみ:「品川・渋谷」「東京・上野」「新宿・池袋」の3エリアで、駅と銭湯のスタンプを1つずつ集める
- 特典:2エリア達成で限定ステッカー、3エリアすべて達成でコレクションカード(数量限定・先着順)
10月10日には、西日暮里駅の施設で銭湯をテーマにしたトークイベントも予定されています。参加料金は、銭湯にちなんだ1,010円(税込)です。
地域によって実施日が違うことも
銭湯の日のイベントは、すべての銭湯が10月10日に行うとは限りません。たとえば江戸川区の2026年度の予定では、銭湯の日のイベント湯を10月11日(日)に行うとしています。
東京都浴場組合も、店や地域によって実施日が異なる場合があると呼びかけています。出かける前に、利用したい銭湯の案内やSNSを確認しておくと安心です。
銭湯の入浴料金は?2026年10月時点の東京の料金
東京都の銭湯の入浴料金は、2026年8月1日から大人600円になりました。銭湯の料金は、各都道府県が上限の金額を決めている(統制額)のが特徴です。
東京都浴場組合の案内によると、2026年10月時点の料金は次のとおりです。
| 区分 | 対象 | 料金(税込) |
|---|---|---|
| 大人 | 12歳以上 | 600円 |
| 中人 | 6歳以上12歳未満(小学生) | 200円 |
| 小人 | 6歳未満(未就学児) | 100円 |
大人料金は、それまでの550円から50円上がりました。中人と小人は据え置きです。よく銭湯に通う人向けには、都内の銭湯で使える大人用の共通入浴券(10枚つづり5,400円)も販売されています。
料金は都道府県ごとに違います。東京以外の銭湯を利用する場合は、その地域の組合や自治体の案内で確認してください。また、サウナなどは入浴料とは別料金になっていることがあります。
銭湯の数の移り変わりと、いま銭湯が見直される理由
銭湯の数は、最も多かった1960年代後半から大きく減っています。家にお風呂がある暮らしが当たり前になったことが、いちばんの理由です。
東京都の資料によると、都内の銭湯の数は次のように変わってきました。
| 年 | 都内の銭湯の数 |
|---|---|
| 1968年(戦後最多) | 2,687軒 |
| 1988年 | 2,043軒 |
| 2008年 | 879軒 |
| 2022年4月末 | 476軒 |
全国で見ても、全国公衆浴場業生活衛生同業組合連合会(全浴連)によると、1968年に1万7,999軒あった銭湯は、2026年には1,493軒まで減ったと報じられています。燃料費の値上がりや、後継者不足も廃業の原因になっています。
一方で、銭湯を新しく楽しむ動きもあります。サウナやおしゃれな改装、地域イベントやスタンプラリーなどで、若い世代のお客さんも増えています。銭湯の日のイベントは、こうした魅力を知ってもらう良いきっかけになっています。
銭湯の日を楽しむための入り方とマナー
銭湯は、基本のマナーを守れば初めてでも気持ちよく楽しめる場所です。タオルや石けんは、多くの銭湯で買ったり借りたりできるので、手ぶらでも行ける店があります。
初めての人は、次の流れで入ると安心です。
- 入口で靴を脱ぎ、下駄箱に入れる
- 受付で料金を払い、男湯・女湯に分かれて脱衣所へ
- 湯船に入る前に、かけ湯をして体を洗う
- 湯船でゆっくり温まる
- 体をふいてから脱衣所に戻り、水分をとる
あわせて、次のマナーも覚えておきましょう。新宿区や東京都浴場組合の案内でも呼びかけられている内容です。
- タオルを湯船に入れない
- シャワーのお湯や泡が、まわりの人にかからないようにする
- ぬれた体をふいてから脱衣所に戻る
- 脱衣所や浴室ではスマートフォンを使わない(撮影も禁止)
スポーツのあとに入浴する場合は、汗で失った水分を、入浴の前後にしっかり補いましょう。運動直後で息が上がっているときは、少し休んでから入ると体への負担が少なくなります。持病がある人や体調に不安がある人の入浴については、個人の状況によって異なるため、医師などの専門家にご相談ください。
よくある質問
銭湯の日は祝日ですか?
銭湯の日は祝日ではなく、組合が定めた記念日です。なお、10月10日は1999年まで祝日の「体育の日」でしたが、今のスポーツの日は10月の第2月曜日です。
ラベンダー湯は東京以外の銭湯でも入れますか?
東京都内では恒例行事ですが、ほかの地域で行うかどうかは組合や銭湯ごとに異なります。利用したい銭湯や、その地域の組合の案内を確認してください。
銭湯の日に料金は安くなりますか?
入浴料金は都道府県が上限を決めているため、基本の料金は通常どおりです。地域や銭湯によっては、記念品の配布やくじ引きなどの企画があるので、事前に確認するとお得に楽しめます。
タオルを持っていなくても大丈夫ですか?
多くの銭湯では、タオルや石けんを買うことができます。手ぶらでOKとしている銭湯もあるので、気軽に立ち寄れます。
まとめ
銭湯の日は、「1010(せんとう)」の語呂合わせと、1964年の東京オリンピック開会の日にちなんだ記念日です。スポーツで汗をかいたあとに、広い湯船で疲れをいやしてほしいという願いがこめられています。
2026年の銭湯の日は10月10日(土)で、東京都内ではラベンダー湯まつりや、山手線沿線の銭湯をめぐるスタンプラリーが始まります。都内の大人料金は600円で、マナーを守れば初めてでも安心して楽しめます。
まずは、近所の銭湯がいつラベンダー湯を行うのか、お店の案内や「東京銭湯マップ」で確認してみてください。今年の10月10日は、いつものお風呂を銭湯に変えて、ゆったりした時間を過ごしてみてください。
参考リスト
- 【公式】東京銭湯/東京都浴場組合
- 10月10日「銭湯の日」はラベンダー湯まつりを開催 先着順に特製タオルを進呈します|東京銭湯
- 「山手線で巡ろう 銭湯スタンプラリー」10月10日(銭湯の日)スタート!|東京銭湯
- 入浴料金のお知らせ|東京銭湯
- 10月10日は「銭湯の日」|今日は何の日? くるま記念日(JAF Mate)
- 「銭湯の日」の由来と雑学(Precious.jp)
- 「温泉・銭湯入浴料」の支出(総務省統計局)
- 銭湯のイベント(杉並区)
- 公衆浴場(世田谷区)
- 毎月開催!イベント湯(江戸川区)
- 新宿区 広報(銭湯特集・銭湯のマナー)
- 都内の公衆浴場数及び入浴料金統制額の推移(東京都)
- 銭湯の減少と再生の取り組み(プレジデントオンライン)
- 銭湯でリラックス(GO TOKYO 東京の観光公式サイト)

