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目の愛護デーとは?10月10日の由来と今日からできる目の守り方

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はじめに

10月10日は「目の愛護デー」です。カレンダーで見かけたことはあっても、なぜこの日なのか、どんな歴史があるのかまでは知らない方も多いのではないでしょうか。スマートフォンやパソコンを見ない日がほとんどない今、目の健康は年齢を問わず身近なテーマになっています。

👇 本記事でわかる3つの重要ポイント 👇

  • 【テーマ1】目の愛護デーが10月10日になった由来と90年以上の歴史
  • 【テーマ2】自覚症状がないまま進む目の病気と、子どもの視力の最新事情
  • 【テーマ3】画面を見る時間が長い人のための、目を休めるコツ

記念日の豆知識だけでなく、今日から取り入れられる目のケアまでまとめました。自分や家族の目を見つめ直すきっかけとして、ぜひ最後までお読みください。

目の愛護デーとは?10月10日に込められた意味

目の愛護デーは、目の大切さを見つめ直し、目の病気の予防や早期発見を呼びかける日です。日付の決め手は、数字の形という、ちょっとした遊び心でした。

「10 10」を横に倒すと眉と目になる

「10 10」という数字を、時計回りに90度回して横に倒してみてください。「1」が眉毛、「0」が目の形に見えて、人の顔の両目のように見えます。これが、10月10日が目の記念日に選ばれた理由とされています。

ちなみに、同じように数字の形から生まれた記念日に、10月1日の「メガネの日」があります。「1001」の「1」をメガネのつる、「0」をレンズに見立てたものです。秋は、目にまつわる記念日が続く季節です。

毎年10月10日前後に行われる取り組み

島根県の資料によると、現在の目の愛護デーは厚生労働省が主催となり、毎年10月10日前後に目の健康に関するさまざまな催しが開かれています。同じ資料では、主な目的として次の4つが挙げられています。

  • 目が見えにくくなる障害(視覚障害)の予防と、視力を保つこと
  • 人にうつる目の病気(感染性の眼の病気)の予防と早期治療
  • 糖尿病などの生活習慣病が原因で起こる目の病気の早期発見・早期治療
  • 角膜移植(目の表面の透明な膜を移植する手術)についての正しい知識の普及

また、目の専門医でつくる日本眼科医会は、目の愛護デーに合わせて毎年スローガンを決めてポスターを作り、医療機関や公共施設などに配っています。各都道府県の眼科医会も、講演会や相談会などの行事を行っています。

目の愛護デーの歴史:視力保存デーから現在まで

目の愛護デーの始まりは、1931年(昭和6年)の「視力保存デー」です。戦争の時期に一度日付が変わり、戦後の1947年(昭和22年)に、再び10月10日の「目の愛護デー」として定められました。

1931年「視力保存デー」としてスタート

宮城県石巻市の小学校が出した保健だよりによると、1931年に失明を防ぐための運動として、10月10日が「視力保存デー」と定められました。中央盲人福祉協会が主催し、当時の内務省と文部省が後援して、毎年の活動が始まりました。

つまり、最初から「目の愛護デー」という名前だったわけではありません。当初の目的は、名前のとおり「視力を守ること」、そして失明する人を減らすことに重きが置かれていました。

戦時中は9月18日の「目の記念日」に

1938年(昭和13年)から1944年(昭和19年)までは、日付が9月18日に移り、「目の記念日」とされていました。

青森市の図書館がまとめた資料によると、9月18日は、1878年(明治11年)に明治天皇が北陸地方を巡った際、新潟県で目を病む人が多いことに心を留め、予防と治療のために1,000円を与えた日にあたります。このころは、日本眼科医会や、日本トラホーム予防協会(現在の公益財団法人日本失明予防協会)などが協力して、啓発運動や検診を行っていました。

1947年に「目の愛護デー」として再出発

戦後の1947年(昭和22年)、日付は再び10月10日に戻り、名前も「目の愛護デー」となりました。このときに名前を定めた団体については、中央盲人福祉協会とする資料と、厚生省(現在の厚生労働省)とする資料があり、情報源によって説明が分かれています。

いずれにしても、1931年から数えると90年以上続く、歴史の長い記念日です。1963年(昭和38年)には慶應義塾大学病院に眼球銀行(アイバンク:亡くなった方から提供された角膜をあっせんする機関)が設立されるなど、目の医療をめぐる取り組みも時代とともに広がってきました。

当時、目の健康が重視された背景

昭和の初めごろ、目の健康がこれほど重視された背景には、トラホーム(トラコーマ)という病気の存在がありました。トラホームは、クラミジアという微生物の感染で起こる結膜炎で、不衛生な環境で広がりやすい病気です。

講談社ブルーバックスの記事でも、戦前の日本では衛生状態が悪く、トラコーマなどの目の病気が流行して失明する人が多かったと紹介されています。戦後は衛生状態が大きく改善し、こうした感染症による失明は大きく減りました。その一方で、現代ならではの新しい目の悩みが生まれています。

自覚症状なしで進む目の病気:緑内障と失明の原因

現代の日本で、見えにくくなる原因の第1位は緑内障です。緑内障は初期にはほとんど自覚症状がないため、気づかないうちに進んでしまうことが大きな問題です。

見えにくくなる原因のランキング

埼玉県が埼玉県眼科医会の監修で作成したチラシでは、2015年の全国調査をもとに、視覚障害の主な原因疾患を次のように紹介しています。

順位 病気の名前 割合 どんな病気か
1位 緑内障 28% 目の神経(視神経)が傷み、見える範囲が少しずつ欠けていく
2位 網膜色素変性 14% 目の奥の網膜に異常が起こり、暗い所で見えにくくなるなどの症状が出る
3位 糖尿病網膜症 13% 糖尿病が原因で、網膜の血管が傷む
4位 黄斑変性 8% ものを見る中心部分(黄斑)が傷み、中心が見えにくくなる

東洋経済オンラインの記事によると、1990年の調査では失明原因の1位は糖尿病網膜症でしたが、2006年の厚生労働省の研究報告では緑内障が1位となり、順位が逆転しました。

40歳以上の20人に1人が緑内障

日本緑内障学会が岐阜県多治見市で行った調査(多治見スタディ)では、40歳以上の約5%、つまり20人に1人が緑内障にかかっていることがわかりました。年齢が上がるほど割合は高くなり、60歳以上では約10人に1人とされています。

さらに埼玉県ふじみ野市の資料によると、この調査で見つかった緑内障の人の約9割は、自分が緑内障だと気づいていませんでした。片方の目の見えない部分を、もう片方の目が自然に補ってしまうため、異常に気づきにくいのです。

日本医科大学の医師が書いた解説でも、緑内障の治療は進行を遅らせることが中心で、一度傷んだ視神経を元に戻すことはできないとされています。だからこそ、症状が出る前に検査で見つけることが何より大切です。

子どもの視力低下も進んでいる

目の健康は大人だけの問題ではありません。文部科学省の調査では、学年が上がるにつれて裸眼視力(メガネやコンタクトレンズを使わない状態の視力)が1.0未満の子どもの割合が高くなっています。

2026年2月に公表された令和7年度の学校保健統計によると、裸眼視力1.0未満の割合は、小学校で3割を超え、中学校で6割程度、高校で7割程度でした(2026年10月時点で確認できる最新の公表結果)。

都道府県別の例として、埼玉県の令和6年度の結果では、小学1年生で約4人に1人、小学6年生では半数近くが裸眼視力1.0未満でした。視力が0.3未満の子どもも、学年が上がるにつれて増えています。

学校の健康診断で視力の低下を指摘されたら、そのままにせず眼科を受診することが大切です。子どもは見えにくさを自分から言わないことも多いため、目の愛護デーをきっかけに、家族で話題にしてみるのもよい方法です。

デジタル時代の目の守り方:今日からできるケア

画面を見続けることによる目の疲れは、こまめに休憩を取り、画面との距離や明るさを整えることで和らげることができます。ここでは、国内外の専門機関がすすめる方法を紹介します。

20分ごとに遠くを見る「20-20-20ルール」

米国眼科学会(AAO)がすすめているのが「20-20-20ルール」です。20分ごとに、約6メートル(20フィート)先を、20秒以上見るというシンプルな方法です。

AAOによると、人はふだん1分間に約15回まばたきをしますが、画面を見ているときは、その回数が半分ほどに減ることがあります。まばたきが減ると目の表面が乾き、疲れやかすみ、頭痛などにつながります。遠くを見る休憩は、まばたきを思い出すきっかけにもなります。

  • スマートフォンや腕時計のタイマーで、20分ごとに知らせるよう設定する
  • 窓の外の景色や、部屋のいちばん遠い壁を見る
  • オンライン会議中でなければ、20秒ほど目を閉じるだけでも休憩になる

厚生労働省のガイドラインに学ぶ作業のしかた

厚生労働省は、パソコンやタブレットなどを使う仕事の健康管理について「情報機器作業における労働衛生管理のためのガイドライン」を定めています。働く人向けの内容ですが、家庭で画面を使うときにも参考になります。

  1. 1回の連続作業は1時間以内にし、次の作業までに10〜15分の休止を取る
  2. 連続作業の途中にも、1〜2回の小休止を入れる
  3. 画面は目から40cm以上離し、画面の上の端が目の高さより上にならないようにする
  4. 画面の明るさを調整し、周りの照明との明暗の差を大きくしない

同じガイドラインでは、自宅でのテレワークでも、この内容を参考に作業環境を整えるよう呼びかけています。

ブルーライトとの付き合い方

目の疲れ対策として、ブルーライトをカットするメガネが話題になることがあります。しかしAAOは、パソコンなどの画面から出る程度のブルーライトが目を傷つけるという科学的根拠はなく、目の疲れの原因にもならないとして、こうしたメガネをすすめていません。

画面による目の疲れは、ブルーライトよりも「見続けること」そのものが主な原因です。まずは休憩、まばたき、画面との距離といった基本を見直すことが近道です。目の乾きが気になる場合は、加湿器で部屋の湿度を保つことも役立ちます。

なお、目の痛みや見えにくさが続く場合は、自己判断で済ませず眼科を受診してください。ここで紹介した内容は一般的な情報であり、症状や体の状態は人によって異なるため、具体的なことは眼科医などの専門家にご相談ください。

よくある質問

目の愛護デーはなぜ10月10日なのですか?

「10 10」を横に倒すと、「1」が眉、「0」が目の形に見えるためとされています。1931年に「視力保存デー」として始まったときから、この日付が使われています。

目の愛護デーは祝日や休日ですか?

祝日や休日ではありません。目の健康について考え、予防や早期発見を呼びかける啓発のための記念日です。毎年10月10日前後に、各地で講演会や相談会などの行事が行われます。

緑内障の検査は何歳から受けるべきですか?

緑内障は40歳以上で20人に1人がかかるとされ、年齢とともに増えます。埼玉県のチラシでは、40歳から定期的に眼科を受診するよう呼びかけています。近視が強い人や家族に緑内障の人がいる場合など、個人の状況によって異なるため、眼科医に相談してください。

20-20-20ルールの「20フィート」はどのくらいの距離ですか?

20フィートは約6メートルです。正確な距離にこだわる必要はなく、窓の外や部屋の奥など、近くの画面から目を離して遠くを見ることが目的です。

まとめ

目の愛護デーは、「10 10」を眉と目に見立てた10月10日の記念日です。1931年の「視力保存デー」に始まり、戦時中の「目の記念日」を経て、1947年に現在の名前になりました。当時は感染症による失明を防ぐことが大きな目的でしたが、今は緑内障のように自覚症状なく進む病気や、子どもの視力低下、画面の見すぎによる目の疲れが課題になっています。

  • 緑内障は見えにくくなる原因の第1位で、40歳以上の20人に1人がかかっている
  • 子どもの裸眼視力1.0未満の割合は、小学校で3割超、高校では7割程度
  • 画面を使うときは「20分ごとに20秒、遠くを見る」休憩を習慣にする

まずは今日、スマートフォンのタイマーを20分に設定して、遠くを見る休憩を試してみてください。そして40歳を過ぎて、しばらく眼科で検査を受けていない方は、この機会に受診の予定を立ててみましょう。

参考リスト

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