はじめに
「毎月こつこつ積み立てると、いつ目標に届くのか」「蛇口から出る水で、お風呂は何分でいっぱいになるのか」。暮らしのなかには、ちょっとした計算で答えが出せる疑問が、たくさんあります。
お金の積み立てと、水の流れ。まったく別の世界に見えますが、どちらも決まった数字を整理して、筋道を立てて答えを導くという楽しさがあります。
👇 本記事でわかる3つの重要ポイント 👇
- 【テーマ1】積立と、単利・複利の違いを計算で確かめる
- 【テーマ2】「72の法則」で、お金が2倍になる年数の目安をつかむ
- 【テーマ3】水槽の容積と、蛇口の水量から、いっぱいになる時間を求める
使うのは、かけ算・わり算と、電卓があれば十分です。全部で6問のドリルを用意しました。ぜひ答えを開く前に挑戦してみてください。
第1部:貯蓄の日・積立と利息の算数パズル
積立・単利・複利の基本
10月17日は「貯蓄の日」です。ここでは、貯蓄にまつわる3つの基本的な考え方を計算で確かめます。
- 積立:毎月一定額を貯める。総額=毎月の金額×回数
- 単利:最初の元本にだけ利息がつく。利息=元本×利率×年数
- 複利:利息にも利息がつく。元利合計=元本×(1+利率)の年数乗
以下のドリルの数字は、すべて計算練習用の仮の値です。実際の金融商品の利率や条件とは関係がありません。税金や手数料も考えません。
【ドリル1】毎月3,000円の積立、目標30万円まで何年?
毎月3,000円ずつ積み立てるとします(利息は考えません)。
(1)1年間(12か月)で、いくらたまるでしょうか。
(2)目標の30万円に届くまで、何か月かかるでしょうか。
(3)それは、何年何か月でしょうか。
▶ 答えと解説を見る
答え:(1)36,000円 (2)100か月 (3)8年4か月
- (1)3,000×12=36,000円
- (2)300,000÷3,000=100か月
- (3)100÷12=8あまり4 → 8年4か月
「目標額÷毎月の額」で、必要な回数がすぐに求められます。月の額を6,000円に倍にすれば、期間は半分の50か月(4年2か月)になります。
【ドリル2】単利と複利、3年でいくら違う?
元本10万円を、年利2%(仮の値)で3年間運用するとします。
(1)単利の場合、3年後の利息はいくらでしょうか。
(2)複利の場合、3年後の元利合計はいくらでしょうか。1円未満は切り捨てます。
(3)複利のほうが、利息は何円多くなるでしょうか。
▶ 答えと解説を見る
答え:(1)6,000円 (2)106,120円 (3)120円
- (1)100,000×0.02×3=6,000円
- (2)1年目:100,000×1.02=102,000円 → 2年目:102,000×1.02=104,040円 → 3年目:104,040×1.02=106,120.8円 → 1円未満を切り捨てて106,120円
- (3)複利の利息は6,120円。6,120−6,000=120円
3年間では、差はわずか120円です。ところが、年数が長くなるほど、「利息にも利息がつく」効果は、大きくなっていきます。
【ドリル3】お金が2倍になる年数の目安「72の法則」
複利で運用したとき、お金が2倍になるまでの年数は、「72÷年利(%)」でおおよその目安がわかるとされています。これを「72の法則」と呼びます。
(1)年利3%では、約何年で2倍になるでしょうか。
(2)年利6%では、約何年でしょうか。
(3)年利が2倍になると、年数はどうなるでしょうか。
▶ 答えと解説を見る
答え:(1)約24年 (2)約12年 (3)半分になる
- (1)72÷3=24年
- (2)72÷6=12年
- (3)年利が3%から6%へ2倍になると、24年から12年へ半分になります。
実際に計算すると、年利3%では約23.4年、年利6%では約11.9年で、72の法則の答えとよく合っています。ただし、これはあくまで目安です。また、年利6%のような高い利率が、いつも得られるとは限りません。

第2部:上水道の日・水量と十文字パズル
水の量を「かけ算」で求める
10月17日は「上水道の日」でもあります。ここでは、水の量にまつわる計算に挑戦します。基本は、次の2つです。
- 容積:縦×横×高さ。1,000cm³=1L(リットル)
- 時間:全体の水量÷1分あたりの水量=かかる時間
単位をそろえることが、計算を間違えないコツです。
【ドリル4】水槽は何L?いっぱいになるまで何分?
縦60cm、横40cm、高さ50cmの直方体の水槽があります。
(1)この水槽の容積は、何cm³でしょうか。また、何Lでしょうか。
(2)毎分8Lの水を入れると、いっぱいになるまで何分かかるでしょうか。
▶ 答えと解説を見る
答え:(1)120,000cm³、120L (2)15分
- (1)60×40×50=120,000cm³。1,000cm³=1Lなので、120,000÷1,000=120L
- (2)120÷8=15分
実際の水槽は、ふちまで水を入れることはあまりないので、使うときは余裕をみて考えます。
【ドリル5】2つの蛇口で、浴槽をいっぱいにする
200Lの浴槽があります。蛇口Aは毎分6L、蛇口Bは毎分4Lの水が出ます。
(1)AとBを同時に使うと、何分でいっぱいになるでしょうか。
(2)Aだけを使うと、何分何秒でいっぱいになるでしょうか。
▶ 答えと解説を見る
答え:(1)20分 (2)33分20秒
- (1)同時に使うと、毎分6+4=10L。200÷10=20分
- (2)200÷6=33.33…分。0.33…分は約20秒なので、33分20秒
「1分あたりの量を足す」のが、複数の蛇口の問題のコツです。(2)の33.33…分は、33分と0.33…分に分け、0.33…×60秒=20秒と変換しています。
【ドリル6】水の十文字パズル
中央の空欄【 ? 】に漢字1文字を入れて、上から下、左から右へと読む「4つの二字熟語」を完成させてください。
上
給【 ? 】道
面
(※「上?」、「給?」、「?道」、「?面」という4つの熟語ができます!)
▶ 答えと解説を見る
答え:水
完成する熟語は、上水[ジョウスイ]、給水[キュウスイ]、水道[スイドウ]、水面[スイメン]です。「上水道の日」にぴったりの、水にまつわる言葉が揃います。
ちなみに「上水(道)」は、飲み水などの、きれいな水を供給する仕組みのことです。

2つのパズルに共通する「考え方」
- 単位や条件をそろえる:「月」と「年」、「cm³」と「L」のように、単位をそろえてから計算すると、間違いが減ります。
- 小さな差が、積み重なって大きくなる:複利の120円の差も、水槽の毎分の水量も、時間をかけると、大きな違いになります。
- 自作問題に挑戦:自分の家の浴槽の大きさや、毎月の貯蓄額を使って、オリジナルの問題を作ってみるのもおすすめです。
まとめ
第1部では、毎月の積立で目標額に届くまでの期間、単利と複利の違い、そしてお金が2倍になる年数の目安となる「72の法則」を、計算で学びました。
第2部では、水槽の容積と蛇口の水量から、いっぱいになる時間を求める計算と、水にまつわる十文字パズルに挑戦しました。
何気ない貯蓄も、毎日使う水も、数字を整理すれば、筋道を立てて考えられます。土曜日の朝、ぜひ紙とペンで、ゆったりと楽しんでみてください。

