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【10月22日】アニメの日の由来とは?白蛇伝から3.8兆円市場までの歩み

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はじめに

テレビや配信で毎日のように新しい作品が流れ、映画館でもアニメ映画が大ヒットする時代になりました。けれども、10月22日が「アニメの日」であることや、その日付がどんな出来事から決まったのかは、意外と知られていません。この記事では、アニメの日の由来から、日本アニメが歩んできた道のり、そして今の姿までをまとめて紹介します。

👇 本記事でわかる3つの重要ポイント 👇

  • 【テーマ1】アニメの日が10月22日に決まった由来
  • 【テーマ2】『白蛇伝』と日本アニメ100年の歴史
  • 【テーマ3】世界に広がる日本アニメの最新事情

由来を知ってから作品を観ると、いつものアニメが少し違って見えてきます。雑談のネタにも使える話題ですので、ぜひ最後までお付き合いください。

アニメの日とは?10月22日の由来と制定の目的

アニメの日は、日本初のカラー長編アニメーション映画『白蛇伝(はくじゃでん)』が公開された日にちなむ記念日です。日本のアニメの魅力を世界へ発信することを目的に、2017年に制定されました。

日付の由来は『白蛇伝』の公開日

『白蛇伝』は、1958年(昭和33年)10月22日に東映の配給で劇場公開されました。この公開日がそのまま、アニメの日の日付になっています。記念日の解説サイト「雑学ネタ帳」などによると、2017年に一般社団法人・日本記念日協会によって認定・登録されました。

制定したのは日本動画協会の「アニメNEXT_100」

アニメの日を制定したのは、アニメ制作会社などでつくる一般社団法人・日本動画協会が進めるプロジェクト「アニメNEXT_100」です。国立国会図書館のカレントアウェアネス・ポータルによると、このプロジェクトは日本のアニメーション100周年にあたる2017年を起点に、アニメ文化の土台づくりにつながる取り組みを進めるものです。

読書情報サービス「flier」の記事では、アニメの日には、アニメを作ってきた先人への敬意と、これからの業界を担う人たちへのエールが込められていると紹介されています。

なぜ「2017年」に制定されたのか

ここで少しまぎらわしいのが、「100周年」という言葉です。100周年は『白蛇伝』の公開から数えたものではありません。日本で国産のアニメーションが初めて公開された1917年(大正6年)から数えて100年にあたるのが2017年でした。

つまり「100周年の節目の年に記念日をつくり、その日付には戦後アニメの出発点となった『白蛇伝』の公開日を選んだ」という組み合わせになっています。

『白蛇伝』とはどんな作品?日本初のカラー長編アニメ映画

『白蛇伝』は、中国に古くから伝わる民話をもとにした、白い蛇の精と青年の恋の物語です。すべてカラーで描かれた長編アニメ映画として日本で初めての作品とされ、現在の商業アニメの起点ともいわれています。

作品の基本データ

主な情報を表にまとめました。上映時間は資料によって78分と79分の両方の記載があります。

項目 内容
公開日 1958年(昭和33年)10月22日
製作 東映動画(現在の東映アニメーション)
監督・脚本 藪下泰司(やぶした たいじ)
原画 大工原章、森康二 ほか
声の出演 森繁久彌、宮城まり子
上映時間 約78〜79分
原作 中国の民話「白蛇伝」

どんな物語なのか

舞台は中国・宋の時代です。白蛇の精である白娘(パイニャン)は、幼いころにかわいがってくれた許仙(シュウセン)を忘れられず、美しい娘の姿になって彼の前に現れます。二人は恋に落ちますが、その仲を引き裂こうとする力が立ちはだかります。

映画情報サイト「allcinema」によると、森繁久彌さんは主人公の許仙だけでなく、法海、龍王まで一人で三役を演じました。声の出演がわずか二人という点も、今のアニメと比べると驚くところです。

「東洋のディズニー」をめざした東映動画

製作した東映動画は、1956年7月31日に誕生したアニメーション制作会社です。東映アニメーションの発表によると、同社は日本で最初の本格的なアニメーション製作会社として創立され、1998年に現在の社名へ変わりました。2026年には創立70周年を迎えています。

アニメ情報サイト「アニメハック」のコラムによると、当時の東映社長・大川博は『白蛇伝』の予告編に自ら登場し、アニメーションで世界に進出したいと宣言しました。作品は興行的に成功しただけでなく、芸術祭団体奨励賞や毎日映画コンクール特別賞などを受賞しています。

『白蛇伝』が育てた人たちと、その後の日本アニメへの影響

『白蛇伝』の大きな功績は、作品そのものだけでなく「人を育てた」ことにあります。制作に参加したスタッフや、この映画を観た若者たちが、その後の日本アニメを引っぱっていきました。

宮崎駿さんがアニメに惹かれたきっかけの一つ

よく知られているのが、映画監督の宮崎駿さんとの関わりです。宮崎さんは高校3年生のときに『白蛇伝』を観て感動し、アニメーションに関心を持つようになったといわれています。のちにアニメーターとして東映動画に入社し、日本を代表する監督へと歩んでいきました。

制作現場から巣立ったアニメーターたち

動画スタッフには、のちに『ルパン三世』などで知られる大塚康生さんの名前もあります。東映動画の初期の長編作品には、大塚康生さん、宮崎駿さん、高畑勲さんといった、後に名を残すクリエイターが数多く参加しました。

当時の制作現場の様子は、NHKの連続テレビ小説『なつぞら』に登場するエピソードのモデルにもなっています。ドラマで描かれたアニメ作りの熱気は、実際の東映動画の現場がもとになっていたのです。

日本アニメ100年の歴史をざっくり振り返る

日本のアニメは、1917年の短い作品から始まり、約100年かけて世界に通用する文化へと育ちました。主な出来事を年表で見てみましょう。

年 主な出来事
1917年 下川凹天、北山清太郎、幸内純一らが国産アニメーションを相次いで公開
1956年 東映動画が設立される
1958年 日本初のカラー長編アニメ映画『白蛇伝』が公開
1963年 テレビアニメ『鉄腕アトム』の放送開始
2017年 国産アニメ100周年。アニメの日が制定される
2022年 日本のアニメ作品データベース「アニメ大全」が一般公開

始まりは1917年の「動く漫画」

川崎市市民ミュージアムの展示紹介によると、日本で最初のアニメーションは、1917年1月に浅草の劇場で公開された下川凹天の作品と考えられています。その後半年ほどのうちに、北山清太郎、幸内純一、前川千帆も次々に作品を発表しました。

ただし、最初の作品の題名については資料によって記載が異なり、はっきりしない部分もあります。この時期の作品はフィルムがほとんど残っておらず、現存するのは近年見つかった幸内純一の『なまくら刀』などに限られます。

テレビアニメの時代へ

1963年には、手塚治虫さんの漫画を原作としたテレビアニメ『鉄腕アトム』の放送が始まりました。毎週放送するために生まれた効率的な作り方は、その後の日本のアニメ制作のスタイルに大きな影響を与えたとされています。映画の『白蛇伝』とテレビの『鉄腕アトム』は、日本アニメの二つの出発点といえる存在です。

100年分の作品を調べられる「アニメ大全」

アニメNEXT_100の成果として、日本動画協会は日本のアニメ作品の総合データベース「アニメ大全」をつくりました。2021年のアニメの日に関係者向けに試験公開され、2022年8月25日に一般公開されています。公開時点で約1万5,000作品の情報が登録されていました。

数字で見る今の日本アニメ:市場は過去最高の3.8兆円

『白蛇伝』から約70年、日本のアニメは世界中で楽しまれる一大産業になりました。特に、海外での売上が市場全体を大きく押し上げています。

アニメ産業市場は3兆8,407億円に

日本動画協会の「アニメ産業レポート2025」によると、2024年のアニメ産業市場(ユーザーがアニメ関連に支払った金額を推計した広い意味の市場)は3兆8,407億円で、過去最高を更新しました。前年からの伸びは114.8%です。

  • 国内市場:1兆6,705億円(前年比102.8%)
  • 海外市場:2兆1,702億円(前年比126.0%)
  • アニメ業界市場(制作会社の売上を推計した狭い意味の市場):4,662億円(前年比109.1%)

海外市場が国内市場を上回り、全体の半分以上を占めているのが今の大きな特徴です。2025年には劇場版『鬼滅の刃』の最新作が、日本映画として初めて全世界の興行収入1,000億円を突破したと東洋経済オンラインが報じています。(数値は2026年10月時点で公表されている最新のものです)

さらに先の目標と、人手不足という課題

日本動画協会が2026年1月に経済産業省の研究会で示した資料では、アニメの海外市場の目標として2028年に3兆円、2033年に6兆円という数字が掲げられています。

一方で課題もあります。同じ資料では、需要に応えられる人材の確保と育成が最初の課題に挙げられています。帝国データバンクの調査を伝える報道によると、2025年のアニメ制作市場は初めて4,000億円を超えたものの、アニメーター不足で制作の余力が限界に近づいており、2026年は縮小に転じる可能性も指摘されています。

アニメの日の楽しみ方

アニメの日は、特別な準備がなくても楽しめる記念日です。「原点を知る」「今を楽しむ」「未来を応援する」の三つの視点で過ごすのがおすすめです。

  1. 原点の『白蛇伝』を観てみる:4Kリマスター版のBlu-ray BOXが東映ビデオから発売されています。約70年前の手描きの動きを、今の作品と見比べると発見があります。
  2. 思い出のアニメを見返す:子どものころに夢中になった作品を、大人の目で観直すと、当時は気づかなかった作り手の工夫が見えてきます。
  3. 「アニメ大全」で調べてみる:好きな作品の放送年やスタッフを調べると、同じ人が関わった別の作品に出会えることがあります。
  4. 作り手を応援する:正規の配信や映画館、公式グッズで作品を楽しむことは、人材不足に悩む制作現場を支えることにもつながります。

よくある質問

アニメの日はいつ、だれが決めたのですか?

毎年10月22日です。一般社団法人・日本動画協会のプロジェクト「アニメNEXT_100」が制定し、2017年に日本記念日協会に認定・登録されました。

なぜ10月22日なのですか?

1958年10月22日に、日本初のカラー長編アニメーション映画『白蛇伝』が公開されたことにちなんでいます。制定された2017年は、国産アニメが初めて公開された1917年から100年の節目でした。

『白蛇伝』は日本初の長編アニメですか?

正確には「日本初のカラー長編アニメ映画」です。戦時中にも白黒の長編アニメ映画が作られているため、「カラー」であることが重要なポイントになります。早稲田大学の研究論文では、戦後日本で最初の長編アニメーションと位置づけられています。

日本のアニメ市場はどれくらいの大きさですか?

日本動画協会の「アニメ産業レポート2025」によると、2024年のアニメ産業市場は3兆8,407億円で過去最高です。そのうち海外市場が2兆1,702億円と、国内を上回っています。

まとめ

10月22日の「アニメの日」は、1958年に日本初のカラー長編アニメ映画『白蛇伝』が公開された日にちなみ、国産アニメ100周年の2017年に生まれた記念日です。『白蛇伝』は作品として評価されただけでなく、宮崎駿さんをはじめ多くの作り手を育て、日本アニメの土台をつくりました。

そして今、日本のアニメ市場は3.8兆円を超え、売上の半分以上を海外が占めるまでに成長しています。その一方で、作り手の不足という課題も抱えています。今年のアニメの日は、思い出の作品や『白蛇伝』を一本選んで観ながら、その作品を支えた人たちに思いを寄せてみてください。

参考リスト

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