はじめに
最近、テレビのニュースやインターネットの記事などで、「地球温暖化」や「プラスチックごみ問題」といった言葉を目にする機会がとても増えましたよね。夏の異常な暑さや、これまでに経験したことのないような大雨など、私たちの身近な生活の中でも「なんだか昔と比べて気候がおかしいな」と感じることが多くなってきたのではないでしょうか。しかし、「環境問題が大切なのはわかっているけれど、規模が大きすぎて、自分一人が何かをしたところで変わらないのではないか」「具体的に何をすればいいのかよくわからない」と悩んでしまう方も少なくありません。実は、6月5日はそんな私たちの意識を変えるための特別な記念日なのです。
👇 本記事でわかる3つの重要ポイント 👇
- 【テーマ1】6月5日「世界環境デー(環境の日)」が作られた歴史と意外な理由
- 【テーマ2】地球温暖化やプラスチック問題など、地球が発しているSOSの秘密
- 【テーマ3】誰でも今日から簡単に始められる、日常生活でのエコアクションの具体例
この記事を最後まで読んでいただければ、環境問題が難しい専門家の話ではなく、私たちの毎日の生活と密接につながっていることがはっきりとわかります。そして、今日からすぐにでも実践したくなるような、簡単で効果的な地球への優しさが身につくはずです。豊かな自然と美しい地球を未来の子供たちに残すために、私たちにできることを一緒に学んでいきましょう!
6月5日「世界環境デー(環境の日)」とは?その意味と歴史をわかりやすく解説
1972年のストックホルム会議がすべてのはじまり
カレンダーを見ていると、毎日いろいろな記念日が書かれていますが、6月5日が何の日かご存知でしょうか。この日は、世界中で地球の環境について考え、行動を起こすために国連(国際連合)が定めた「世界環境デー」です。英語では「World Environment Day」と呼ばれ、毎年世界規模でさまざまなイベントやキャンペーンが行われています。では、なぜ6月5日が選ばれたのでしょうか。
その歴史は、今から50年以上前の1972年にさかのぼります。この年の6月5日から、スウェーデンの首都であるストックホルムという街で、「国連人間環境会議」というとても重要な国際会議が開かれました。これは、世界中の国々が初めて一同に集まり、深刻化する地球の環境問題について話し合った歴史的な会議です。この会議では、「かけがえのない地球(Only One Earth)」という有名なスローガンが掲げられ、人類が環境を守るための基本的なルールをまとめた「人間環境宣言」が採択されました。この歴史的な会議がスタートした日である6月5日を記念して、世界環境デーが誕生したのです。
日本における「環境の日」と「環境月間」の広がり
実は、この6月5日を「世界環境デー」として記念日にしようと国連に提案したのは、日本とアフリカのセネガルという国の共同提案だったということをご存知ですか。公害問題などを乗り越えてきた日本は、国際的な環境保護の取り組みにおいて、非常に重要な役割を果たしてきたのです。
そして日本国内でも、1993年に作られた「環境基本法」という法律の中で、6月5日を「環境の日」として正式に定めています。法律の中では、「事業者や国民の間に広く環境の保全についての関心と理解を深めるとともに、積極的に環境の保全に関する活動を行う意欲を高める」ことが目的として書かれています。さらに日本独自の取り組みとして、6月5日だけでなく、6月の1ヶ月間全体を「環境月間」と位置づけています。この1ヶ月間は、国や地方自治体、企業、そして地域の学校などが中心となって、全国各地で環境を守るためのポスター展や、自然とふれあう観察会、ごみ拾いボランティアなど、誰もが参加しやすい多彩な行事が集中的に行われているのです。
なぜ今、環境問題に注目すべきなのか?地球が発している3つの深刻なSOS
SOS1:地球温暖化と気候変動の脅威
「世界環境デー」について理解を深めたところで、そもそもなぜ今、世界中でこれほどまでに環境問題が叫ばれているのかを見ていきましょう。最大の危機とも言えるのが「地球温暖化」です。私たちの生活からは、電気を作ったり、車を走らせたり、工場で物を作ったりするたびに、「温室効果ガス」と呼ばれるガス(主に二酸化炭素など)がたくさん出ています。このガスが増えすぎると、地球の周りをまるで分厚い毛布のように覆ってしまい、太陽から届いた熱が宇宙に逃げなくなって、地球全体の気温がどんどん上がってしまうのです。
気温が上がると、北極や南極にある巨大な氷や、高い山の氷河が溶けて海に流れ込みます。その結果、海の水位が上がり、海抜の低い小さな島国や海岸沿いの街が海に沈んでしまう危険があります。それだけではありません。海の水があたたかくなることで、今までになかったような巨大な台風が発生しやすくなったり、ゲリラ豪雨と呼ばれる激しい雨が降ったり、逆にまったく雨が降らずに干ばつになったりと、気候のバランスが大きく崩れてしまいます。これは遠い国の話ではなく、日本でも毎年のように起こっている自然災害の増加や、夏の危険なほどの猛暑として、すでに私たちの生活を脅かしているのです。
SOS2:海を汚し生き物を苦しめる海洋プラスチックごみ問題
次に見逃せないのが、「海洋プラスチックごみ問題」です。プラスチックは軽くて丈夫で安いため、私たちの身の回りにあるレジ袋、ペットボトル、食品のパッケージなど、ありとあらゆるものに使われています。しかし、ポイ捨てされたり、適切に処理されなかったプラスチックごみが、川を下って海へと流れ込んでいる量が、世界中で年間数百万トンにも上ると言われています。プラスチックは自然に分解されて土に還るまでに、何百年もの途方もない時間がかかります。
海に流れ出たプラスチックごみは、波の力や太陽の紫外線によって細かく砕かれ、「マイクロプラスチック」と呼ばれる5ミリ以下の小さな粒になります。これを、海の魚や鳥たちがエサと間違えて食べてしまうのです。お腹の中にプラスチックがたまって栄養が取れずに命を落としてしまう海の生き物たちのニュース映像を見たことがある方も多いでしょう。さらに恐ろしいのは、そのマイクロプラスチックを体内に取り込んだ魚を、最終的に私たち人間が食べている可能性があるということです。美しい海と豊かな命を守るために、プラスチックとの付き合い方を根本から見直す時期に来ています。
SOS3:森が消え、動物たちが姿を消す生物多様性の危機
3つ目のSOSは、豊かな森が失われ、地球上のさまざまな生き物たちが絶滅の危機にひんしているという「生物多様性(いろいろな生き物がつながり合って生きていること)」の危機です。私たちが使う紙や木材を大量に手に入れるため、あるいは農地や牧場を作るために、世界中の豊かな熱帯雨林などが猛スピードで切り開かれています。森林は、空気をきれいにして二酸化炭素を吸収してくれる「地球の肺」のような役割を持っています。その森が減ることは、地球温暖化をさらに加速させてしまうことにつながります。
そして何より、森がなくなることは、そこに住む野生動物や鳥、昆虫たちの「家」が奪われることを意味します。住む場所や食べ物を失った動物たちは、次々と姿を消し、現在、数え切れないほどの種類の生き物たちが絶滅の危機に直面しています。地球上の生き物たちは、食べる・食べられるといった関係や、植物の受粉を昆虫が手伝うといった形で、複雑に助け合って生きています。ある生き物が絶滅してしまうと、そのバランスが崩れ、めぐりめぐって私たち人間の食料や生活にも大きな影響を及ぼすことになるのです。
世界環境デーに私たちができること!今日から始めるカンタンなエコアクション
マイボトル・マイバッグを当たり前の習慣にする
ここまで地球の深刻な現状をお話ししてきましたが、決して絶望する必要はありません。私たち一人ひとりの行動が変われば、未来は必ず変えられます。世界環境デーをきっかけに、日常生活ですぐに始められる簡単なエコ活動をいくつかご紹介します。
もっとも簡単で効果的なのが、「マイボトル」や「マイバッグ」を持ち歩く習慣をつけることです。お出かけや通勤の際に、家でお茶や水を入れたマイボトルを持参すれば、出先でペットボトル飲料を買う回数をグッと減らすことができます。これはプラスチックごみを減らすだけでなく、毎日のお小遣いの節約にもつながります。また、レジ袋の有料化によってマイバッグを持つ人は増えましたが、スーパーでの買い物だけでなく、コンビニやちょっとした買い物でも常に「レジ袋は結構です」と断れるように、お出かけ用のカバンには必ず小さく折りたためるマイバッグを忍ばせておくことをおすすめします。ストローなどの使い捨てプラスチック製品も、本当に必要な時以外はもらわないようにする意識を持つことが第一歩です。
食品ロス(食べ残しや捨ててしまう食べ物)を減らす工夫
日本は世界でも有数の「食べ物を捨てる国」だと言われています。まだ食べられるのに捨てられてしまう食べ物のことを「食品ロス」と呼びますが、その量は毎日、大型トラック何千台分にもなると言われています。食べ物を捨てることは、それを作ってくれた農家の人や命に申し訳ないだけでなく、ごみとして燃やす際に大量の二酸化炭素を発生させてしまいます。
家庭で食品ロスを減らすためには、まず「買い物に行く前に冷蔵庫の中身を確認する」ことが大切です。同じものを買ってしまったり、使い切れない量を買いすぎたりするのを防げます。また、料理を作るときは家族が食べ切れる量だけを作るようにしましょう。さらに、「賞味期限(おいしく食べられる期限)」と「消費期限(安全に食べられる期限)」の違いを正しく理解し、賞味期限が少し過ぎたからといってすぐに捨ててしまうのではなく、見た目や匂いで判断して賢く使い切る工夫も、立派な環境保護活動です。
節電・節水でエネルギーを大切に使う
私たちが毎日当たり前のように使っている電気や水道も、それを作ったり各家庭に届けたりするために、たくさんのエネルギーが使われ、二酸化炭素が出ています。だからこそ、「こまめな節電・節水」がとても重要なのです。
例えば、誰もいない部屋の照明やテレビはこまめに消す、冷蔵庫のドアを開けっ放しにしない、といった少しの心がけで電気の無駄遣いを防げます。エアコンの温度設定も、夏は少し高めに、冬は少し低めに設定し、衣服の工夫(重ね着など)で調整することで、大幅な省エネになります。また、お風呂や洗面所でシャワーや水を出しっぱなしにしないことも大切です。歯を磨いている間の数分間、水を止めるだけでも、毎日続ければ何十リットルものきれいな水を節約できるのです。
ごみの分別とリサイクルを徹底する
毎日の生活でどうしても出てしまうごみですが、その「捨て方」を見直すだけでも地球を救う手助けになります。プラスチックや紙、ガラスの瓶やアルミ缶などは、ただのごみではなく、新しい製品に生まれ変わるための「大切な資源」です。
住んでいる地域のルールに従って、きちんとごみを分別することがリサイクルの第一歩です。ペットボトルを捨てる時は、ただ捨てるのではなく、キャップを外し、周りのラベルをはがし、中を軽く水ですすいでから指定の場所に出す。牛乳パックは洗って切り開き、よく乾かしてからスーパーなどの回収ボックスに持っていく。こうしたほんの少しのひと手間をかけることで、ごみとして燃やされるはずだったものが、再び役に立つ資源へとリサイクルされ、地球の資源の枯渇を防ぐことができるのです。
地産地消(地元でとれたものを食べる)のすすめ
食事の面でできるもう一つのエコ活動が「地産地消(ちさんちしょう)」です。これは、自分の住んでいる地域で収穫された野菜やお肉、お魚を積極的に買って食べるということです。外国や遠くの地域で作られた食べ物は、トラックや船、飛行機などで長距離を運ばれてくるため、その輸送の過程で大量の燃料が使われ、たくさんの排気ガスが出ます。
しかし、地元の農家さんが作った野菜を地元のスーパーや直売所で買えば、運ぶ距離が短いためエネルギーの消費を大きく抑えることができます。これを「フードマイレージを減らす」と言います。しかも、採れたてで新鮮な状態で食卓に並ぶため、栄養価も高く、とても美味しいというメリットもあります。地元の農業を応援することにもつながり、まさに一石二鳥のエコな取り組みと言えるでしょう。
企業や世界の取り組みは?世界環境デーのイベント事例
世界各国で行われるグリーン・ライトアップやキャンペーン
6月5日の世界環境デーや、6月の環境月間には、個人だけでなく世界中の国や企業がさまざまなアクションを起こします。世界的に有名なイベントの一つが、世界各国の象徴的なランドマーク(建物や橋など)を、環境保護のシンボルカラーである「緑色」にライトアップする取り組みです。暗闇の中に緑色に輝く建物が浮かび上がることで、それを見た人々に「地球の環境について考えよう」という強いメッセージを発信しています。
また、国連機関が中心となって、毎年特定のテーマ(例えば「プラスチック汚染をなくそう」など)を決め、世界中でそのテーマに沿ったSNSでの呼びかけや、オンラインの学習イベントなどが開催されます。国境を越えて、地球規模で一つの目標に向かって心を合わせる素晴らしい機会となっています。
日本国内のイベントや企業・地域の身近な活動
日本国内でも、6月の環境月間には非常に多くの取り組みが見られます。例えば、多くの企業がこの時期に合わせて、プラスチックを使わない新しいパッケージの商品を発売したり、再生紙を使った商品をPRしたりします。私たち消費者が、買い物の際に環境に配慮して作られた商品を選ぶこと(グリーン購入と言います)も、企業のエコな取り組みを応援する大切な行動です。
また、地域のボランティア団体や町内会が主催して、近くの海や川、公園の一斉ごみ拾い清掃活動が行われることも多いです。地元の小学校や中学校でも、環境問題をテーマにした特別授業やポスターコンクールが開かれ、子供たちが自然の大切さを学ぶ機会が設けられています。もしお住まいの地域でそうしたイベントがあれば、休日を利用してご家族で参加してみるのも、とても良い経験になるはずです。
まとめ
いかがでしたでしょうか。6月5日の「世界環境デー」そして「環境月間」は、私たちが住むたった一つの大切な地球の現状に目を向け、これからの未来について考えるためのとても重要な期間です。地球温暖化やプラスチック問題など、解決しなければならない課題は山積みで、時には不安に感じることもあるかもしれません。しかし、問題を引き起こしてしまったのが人間のこれまでの生活スタイルであるならば、その問題を解決できるのも、私たち人間自身の行動の積み重ねにほかなりません。
環境を守るために、いきなり完璧な生活を目指す必要はありません。マイボトルを持ち歩く、使っていない部屋の電気を消す、ご飯を残さず美味しく食べる。今日ご紹介したような、ちょっとした「地球への気遣い」を、無理のない範囲で毎日の生活に取り入れていくことが一番大切です。一人の100歩よりも、100人の1歩が、世界を大きく変える力になります。今年の6月5日は、ぜひご家族や友人と環境について話し合い、今日からできる小さなエコアクションを一つ、スタートさせてみてください。

