PR

【10月30日】たまごかけごはんの日|卵かけご飯のメリット・デメリット

トレンド
この記事は約10分で読めます。

はじめに

炊きたてのご飯に卵を落とし、醤油をひとたらし。卵かけご飯は、日本人なら一度は食べたことのある身近な料理です。実は10月30日は「たまごかけごはんの日」。なぜこの日なのか、そして毎日食べても大丈夫なのか、気になったことはありませんか。

👇 本記事でわかる3つの重要ポイント 👇

  • 【テーマ1】たまごかけごはんの日の由来と歴史
  • 【テーマ2】卵かけご飯のメリット・デメリットの正体
  • 【テーマ3】生卵を安心して食べるためのコツ

筆者は子どものころ卵かけご飯が大好きでしたが、最近またそのおいしさに目覚め、今では毎日2回食べています。もちろん、おかずもふだんどおり食べています。そんな「卵かけご飯好き」の目線で、公的機関の情報をもとに良い面と注意したい面を整理しました。ぜひ最後まで読んで、明日の一杯に役立ててください。

たまごかけごはんの日とは?由来は島根県雲南市のシンポジウム

たまごかけごはんの日は、2005年10月30日に島根県雲南市で「第1回日本たまごかけごはんシンポジウム」が開かれたことに由来する記念日です。卵かけご飯をテーマに、町おこしと食文化を結びつけたユニークな取り組みから生まれました。

第1回日本たまごかけごはんシンポジウム

記念日を制定したのは、雲南市に事務局を置く「日本たまごかけごはん楽会」(現在の日本たまごかけごはんシンポジウム実行委員会)です。記念日は一般社団法人・日本記念日協会に認定・登録されています。

シンポジウムの目的は、身近な卵かけご飯を入り口に、食や自然について考えることでした。会場となった雲南市吉田町では、その後も毎年10月ごろにシンポジウムが開かれ、全国から卵かけご飯ファンが訪れるようになりました。

名物企画として知られるのが「TKGチャンピオンシップ」です。全国からこだわりのレシピが集まり、卵かけご飯の日本一を競います。卵かけご飯を「TKG(Tamago Kake Gohanの頭文字)」と呼ぶ言い方が広まったのも、こうしたイベントの盛り上がりが後押ししたと言われています。

なぜ10月30日?新米と卵の季節

日付は第1回シンポジウムの開催日にちなんでいますが、季節的な理由もあります。10月は新米が出回る時期で、卵の品質も良いとされる時期です。おいしいご飯とおいしい卵がそろう季節は、卵かけご飯にとってまさに「旬」といえます。

TKGブームの火付け役「おたまはん」

シンポジウムのきっかけになったのが、卵かけご飯専用の醤油です。雲南市の旧吉田村にある第三セクター「吉田ふるさと村」が、2002年に卵かけご飯専用醤油「おたまはん」を発売しました。これが大きな話題となり、全国的な卵かけご飯ブームのきっかけになったとされています。

日刊ゲンダイの記事によると、おたまはんは発売以来、累計400万本が売れたロングヒット商品です。その後、各メーカーからも専用醤油やふりかけが次々に登場しました。シンプルな料理に「こだわる楽しさ」を加えたことも、ブームが長く続いた理由のひとつです。

なお、卵かけご飯がいつから食べられていたかについては、明治時代に広まったという説がありますが、はっきりとした始まりはわかっていません。

日本で生卵が食べられる理由

卵かけご飯のように生卵を食べる習慣は、世界的には珍しい日本独特の食文化です。日本で生卵を食べられるのは、生で食べることを前提にした衛生対策が、生産から販売まで行われているからです。

生食を前提にした衛生対策

厚生省(現在の厚生労働省)の食品衛生調査会は1998年、日本には生卵を食べる習慣があるため、それを前提にした衛生対策が必要だと意見をまとめました。これを受けて、卵の期限表示の義務化や、卵を選別・包装する施設(GPセンター)の衛生管理の徹底などが進められました。

その結果、日本の卵が食中毒菌に汚染されている割合はとても低くなっています。内閣府食品安全委員会の子ども向け資料によると、サルモネラ属菌(食中毒の原因になる細菌)が入っている卵は「10万個のうち3個くらい」です。さらに、菌が入っていても最初は数が少ないため、生で食べても食中毒になりにくいと説明されています。

卵の賞味期限は「生で食べられる期限」

パックに書かれた卵の賞味期限は、「安心して生で食べられる期限」を示しています。ほかの食品の賞味期限(おいしく食べられる期限)とは意味が少し違う点に注意しましょう。

そのため、パックの表示には「生食の場合は賞味期限内に使用し、賞味期限経過後は十分加熱調理してください」といった使用方法が書かれています。賞味期限が過ぎた卵は、卵かけご飯には使わず、しっかり火を通す料理に回すのが基本です。

卵かけご飯のメリット

卵かけご飯の大きなメリットは、手軽さと栄養のバランスの良さです。火を使わずに数分で作れて、良質なたんぱく質やビタミンを手軽にとれます。

卵1個に含まれる主な栄養

文部科学省の「日本食品標準成分表2020年版(八訂)」の鶏卵(全卵・生)の値をもとに、卵1個の殻を除いた重さを約50gとして計算すると、次のようになります。

栄養成分 可食部100gあたり 卵1個(約50g)あたりの目安
エネルギー 142kcal 約71kcal
たんぱく質 12.2g 約6.1g
脂質 10.2g 約5.1g
コレステロール 370mg 約185mg
ビタミンD 3.8μg 約1.9μg
食物繊維 0g 0g

実際の重さは卵のサイズによって変わるので、あくまで目安として見てください。

卵かけご飯のうれしいポイント

  • 手軽で時短:ご飯と卵と醤油があれば、火を使わずにすぐ作れます。
  • たんぱく質がとれる:ご飯だけの食事に、卵1個で約6gのたんぱく質が加わります。
  • ビタミンやミネラルも含む:ビタミンDやビタミンA(レチノール)、鉄、亜鉛などが含まれています。
  • 家計にやさしい:一品あたりの材料費が比較的安く、毎日の食卓に取り入れやすい料理です。
  • アレンジが自由:海苔、ネギ、かつお節、ゴマ、納豆、チーズ、キムチなど、具材の組み合わせは無限大です。

とくに、食欲がない朝や忙しい日でも「何かしら食べられる」点は大きな魅力です。新米の季節なら、ご飯そのものの甘みも楽しめます。

卵かけご飯のデメリットと注意点

卵かけご飯にも注意したい点があります。主なものは、食中毒のリスクがゼロではないことと、生卵ならではの栄養面の特徴、そして食べ方による栄養の偏りです。

食中毒のリスクはゼロではない

日本の卵は安全性が高いとはいえ、生で食べる限りリスクをゼロにはできません。神奈川県の資料によると、サルモネラ・エンテリティディスという菌による食中毒は、ごく少ない菌の数(100個程度)で起こることがあります。保存や扱い方が悪いと、卵の中で菌が増えてしまうこともあります。

また、埼玉県川越市の資料では、高齢者、2歳以下の乳幼児、妊娠中の女性、免疫の働きが弱くなっている人には、生卵を避け、できるだけ十分に加熱した卵料理を出すよう呼びかけています。体の抵抗力が弱いと、少ない菌でも症状が重くなりやすいためです。

生の白身は「吸収」の面で加熱に劣るという研究も

卵の白身には「アビジン」というたんぱく質が含まれています。アビジンはビタミンB群の一種「ビオチン」と強く結びつき、その吸収をじゃまします。栄養・生化学辞典(コトバンク)では、生の卵白を続けて大量に食べると、ビオチン不足の原因になると説明されています。アビジンは加熱すると働きを失います。

たんぱく質の消化についても、1998年に発表された研究で、加熱した卵のたんぱく質は約91%が消化・吸収されたのに対し、生卵では約51%だったと報告されています。ただし、この研究は参加者の少ない小規模なものです。一方、2022年の研究では、運動後に生卵5個とゆで卵5個を食べ比べても、筋肉のたんぱく質が作られる速さに大きな差はなかったとされています。研究によって結果が分かれるため、「生卵は栄養がむだになる」と決めつける必要はありません。

醤油の塩分と栄養の偏り

卵かけご飯は醤油をかけて食べるため、量が多いと塩分のとりすぎにつながります。また、卵には食物繊維が含まれていません。卵かけご飯だけで食事を済ませる日が続くと、野菜や海藻、きのこなどからとれる栄養が不足しがちです。

コレステロールが気になる人は

以前は「卵は1日1個まで」とよく言われました。現在の厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2025年版)」では、コレステロールの目標量は設定されていません。ただし、農林水産省の解説によると、脂質異常症の人などは重症化を防ぐために、コレステロールの摂取量を1日200mg未満に抑えることが望ましいとされています。卵1個には約185mgのコレステロールが含まれるので、持病のある人は量に気をつけましょう。

毎日食べたい人のための安全でおいしい食べ方

卵かけご飯を毎日楽しむなら、新鮮な卵を正しく保存し、食べる直前に割ることが基本です。少しの心がけで、リスクをぐっと下げられます。

買い方・保存・食べ方のチェックリスト

  1. きれいで、ひび割れのない卵を選び、賞味期限を確認して買う。
  2. 買ったらすぐ冷蔵庫に入れ、10℃以下で保存する。
  3. 生で食べるのは賞味期限内の卵だけにする。期限切れやひびの入った卵は、しっかり加熱して早めに食べる。
  4. 卵は食べる直前に割り、割ったまま置いておかない。
  5. 生卵をさわった手や器具は、よく洗う。

加熱する場合の目安として、愛知県の資料では、70℃で1分間以上の加熱が示されています。卵かけご飯に使わなかった古い卵は、卵焼きや炒め物などで中までしっかり火を通しましょう。

おかずと組み合わせて栄養バランスをとる

筆者は毎日2回卵かけご飯を食べていますが、おかずもふだんどおり食べるようにしています。卵に足りない食物繊維やビタミンCは、野菜の小鉢や味噌汁の具、海藻などで補えます。醤油は少なめにして、海苔やかつお節、ネギなどで風味を足すと、塩分を控えながら満足感を出せます。

生が心配な人は「半熟」アレンジも

生卵が気になる人や、体調がすぐれない日は、温泉卵を使ったり、白身だけを軽く加熱したりする方法もあります。白身に火を通すとアビジンの働きがなくなるため、ビオチンの面でも安心です。黄身だけをご飯にのせる「黄身だけTKG」も、まろやかでおいしい食べ方です。

なお、ここで紹介した内容は一般的な情報です。持病がある人や食事制限を受けている人など、個人の状況によって適した食べ方は異なるため、気になる場合は医師や管理栄養士、保健所などの専門家にご相談ください。

よくある質問

たまごかけごはんの日はいつ、誰が決めたのですか?

毎年10月30日です。島根県雲南市に事務局を置く日本たまごかけごはん楽会(現・日本たまごかけごはんシンポジウム実行委員会)が制定し、日本記念日協会に認定・登録されています。2005年10月30日に第1回日本たまごかけごはんシンポジウムが開かれたことが由来です。

賞味期限が切れた卵で卵かけご飯を作ってもいいですか?

おすすめできません。卵の賞味期限は「生で食べられる期限」なので、期限を過ぎた卵は十分に加熱して食べるのが基本です。卵焼きや炒め物など、中までしっかり火が通る料理に使いましょう。

子どもに卵かけご飯を食べさせてもいいですか?

自治体の資料では、2歳以下の乳幼児には生卵を避け、十分に加熱した卵料理にするよう呼びかけています。それ以上の年齢でも、体調が悪いときは加熱した卵にするなど、無理をしないことが大切です。不安な場合は、かかりつけの医師に相談しましょう。

卵かけご飯は毎日食べても大丈夫ですか?

現在の食事摂取基準では、コレステロールの目標量は設定されておらず、卵の個数に一律の上限はありません。ただし、脂質異常症の人などはコレステロールを控えることが望ましいとされています。新鮮な卵を正しく扱い、おかずで栄養のバランスをとりながら、体調や持病に合わせて量を調整しましょう。

まとめ

10月30日の「たまごかけごはんの日」は、2005年に島根県雲南市で開かれた第1回日本たまごかけごはんシンポジウムに由来します。専用醤油「おたまはん」から始まったTKGブームは、新米と卵がおいしい季節とともに、今も多くの人に親しまれています。

  • 日本で生卵が食べられるのは、生食を前提にした衛生対策があるから
  • メリットは、手軽さ、たんぱく質やビタミンがとれること、アレンジの自由さ
  • デメリットは、食中毒リスクがゼロではないこと、生の白身の性質、塩分や栄養の偏り
  • 高齢者、乳幼児、妊娠中の人、免疫が弱っている人は、加熱した卵が安心

今日からできることとして、まずは冷蔵庫の卵の賞味期限と保存場所を確認してみてください。正しく扱った新鮮な卵と、ほかほかの新米で、たまごかけごはんの日をおいしく楽しみましょう。

参考リスト

タイトルとURLをコピーしました