はじめに
2026年10月23日、アメリカ政府が「UFOファイル」の第7弾を公開しました。「ロズウェル事件の宇宙人の遺体が記録されていた」「エリア51の秘密がついに明らかに」といった見出しを目にして、本当のところはどうなのか気になった方も多いはずです。この記事では、米UFOファイル第7弾の中身と、ロズウェル・エリア51をめぐる最新の状況を、政府の公式見解・公開文書の記載・本人の証言・報道の推測に分けて整理します。
👇 本記事でわかる3つの重要ポイント 👇
- 【テーマ1】UFOファイル「第7弾」の正体と公開の流れ
- 【テーマ2】ロズウェル「宇宙人の遺体」文書の本当の中身
- 【テーマ3】エリア51と日本のUFO事情の最新動向
派手な見出しに振り回されず、「何が新しく、何が昔から知られていたのか」がわかるように解説します。ニュースの裏側を知りたい方は、ぜひ最後までお読みください。
結論:第7弾でロズウェルとエリア51はどうなったのか
先に結論をお伝えすると、ロズウェルについては第7弾に関連文書が1点入りましたが、新しい証拠ではありません。エリア51については、これまで7回の公開のどれにも「エリア51」と明記された文書は確認できていません。
ロズウェルの文書は、1947年当時の基地の広報官だったウォルター・ハウト氏の「宣誓供述書」の黒塗り版です。この文章は、2007年に出版された本の中で、すでに全文が読める状態でした。つまり「政府の公開資料の中に入った」という点だけが新しいのです。
アメリカ政府の公式見解も変わっていません。
- ロズウェル:回収されたのは「プロジェクト・モーグル」という極秘計画の気球だった
- エリア51:偵察機やステルス機の試験場であり、宇宙人の回収や解析は行われていない
このあとのセクションで、公開事業の全体像、ロズウェルとエリア51のそれぞれの経緯、そして日本国内の動きを順番に見ていきます。
米政府のUFOファイル公開「PURSUE」とは
「第7弾」とは、アメリカの戦争省(国防総省)が進めている公開事業「PURSUE(パースー)」の7回目の公開のことです。2026年5月8日の第1弾から数えた通し番号で、公式サイト war.gov/UFO でも「Release 07」と表示されています。
公開が始まった経緯
2026年2月19〜20日、トランプ大統領がSNS「トゥルース・ソーシャル」で、戦争長官と関係する省庁に対し、地球外生命やUAP(未確認異常現象)、UFOに関する政府ファイルを探して公開するよう指示すると表明しました。一部の報道では「大統領令」と書かれていますが、公式サイトの説明では大統領の「指示」となっています。
2026年5月8日には専用サイト war.gov/UFO が開設され、第1弾が公開されました。FBI、NASA、国務省、国家情報長官室、エネルギー省などが参加する、省庁をまたいだ事業です。公開された資料はすべて「政府として正体を判断できていない未解決の事例」という位置づけで、国防総省は「地球外生命の存在を確認するものではない」とはっきり述べています。
第1弾から第7弾までの一覧
公開日は、公式サイトとAP通信・CNN・NBCなどの報道で一致しています(日付はいずれも米国時間)。
| 回 | 公開日(2026年) | 主な内容(報道ベース) |
|---|---|---|
| 第1弾 | 5月8日 | 約160件。1940年代〜2026年の文書・映像・写真。アポロ12号・17号関連、UAE・ギリシャ駐留米軍の報告、日本周辺で撮影されたとされる映像 |
| 第2弾 | 5月22日 | 大量の映像と初めての音声。2023年2月のヒューロン湖上空での撃墜映像など |
| 第3弾 | 6月12日 | 2023年に米西部の施設近くで連邦捜査官が目撃した「オーブ(光の球)」の記録など |
| 第4弾 | 7月10日 | 映像が中心の公開 |
| 第5弾 | 8月7日 | FBIがまとめた三角形の物体の目撃記録など |
| 第6弾 | 9月18日 | 1952年の「プロジェクト・ブルーブック」関係の音声、国防情報局の委託研究(AAWSAP)の契約書類、2025年の中東での任務報告など |
| 第7弾 | 10月23日 | PDF28点のみ(初めて動画・画像なし)。スキンウォーカー牧場の調査報告、2026年6月の「黒い三角形」、ハウト供述書の黒塗り版など |
ただし「件数」は報道によって違います。第1弾は「162件」(米国の報道)、「161点」(NHK系)、「約160点」(時事通信)と幅があります。第7弾は「28点」と伝える報道が多い一方、関連ファイルをまとめて「10の文書」と数えた報道もあります。第2〜6弾の件数はファン系の集計サイトが出している数字で、公式な集計ではありません。米テック系メディアなどは、第7弾までの累計を478件と伝えています。
2020年以前の公開とは別のもの
2020年に海軍が正式公開したUFO映像3本、2021年の国家情報長官室(ODNI)の予備評価、2024年のAARO(全領域異常解決局)の歴史記録報告書、AAROの年次報告書などは、「第○弾」には数えません。日本の報道でいう「第7弾」は、PURSUEの通し番号だけを指していると考えて大丈夫です。
秘密保持契約の免除と次の公開
2026年7月下旬、大統領は国防総省と情報機関に対し、UAPの情報を持つ人が過去に結んだ秘密保持契約(NDA)を免除するよう指示しました。ただし免除されるのは「政府(PURSUE)への情報提供」に限られ、一般に公表することまで認めたものではありません。
戦争省のショーン・パーネル報道官は第7弾の公開時に、関係機関とともに次の公開に向けて作業中だと述べています。2026年10月31日時点で、第8弾の日付は発表されていません。
ロズウェル事件の公式見解は変わっていない
ロズウェル事件についてのアメリカ政府の公式見解は、第7弾の公開後も「回収物はモーグル計画の気球だった」のままです。ここでは、1947年から現在までの政府の説明の流れを整理します。
1947年の「空飛ぶ円盤」発表と訂正
1947年7月8日、ニューメキシコ州のロズウェル陸軍航空基地が「空飛ぶ円盤を回収した」と発表しました。ところが同じ日、テキサス州フォートワースのラミー准将が「気象観測用の気球とレーダー反射標的だった」と訂正しています。この食い違いが、その後何十年も続く論争の出発点になりました。
1994年・1997年の空軍報告
1994年、米空軍は報告書を出し、回収物はソ連の核実験を探知するための極秘の気球計画「プロジェクト・モーグル」の気球だったと結論づけました。
続く1997年の報告書『Case Closed(事件は解決済み)』では、「宇宙人の遺体を見た」という証言について説明しています。それによると、1950年代に行われた高い高度からの落下試験で使われたダミー人形などの記憶が混ざったものだということです。
2024年のAARO報告書
2024年3月、AAROは歴史記録報告書の第1巻で、ロズウェルの回収物は「モーグル型の気球と整合する」と改めて確認しました。「遺体」の話については、人型ダミーを使った試験、1956年のKC-97という航空機の墜落事故、1959年の気球事故などの記憶が混同されたものだと評価しています。そのうえで、米空軍が地球外の知識や物質、接触を隠す方針を持っていた証拠は見つからなかったとしました。
第7弾に入ったロズウェルの「ハウト宣誓供述書」
第7弾に収録されたロズウェル関連の文書は、ハウト氏が2002年に署名した宣誓供述書の黒塗り版です。中身は2007年から本で読めたもので、政府がその内容を認めたわけでもありません。
どんな文書なのか
第7弾のファイル「D168」は、国防情報局の委託業者であるBAASS(ビゲロー・エアロスペース先進宇宙研究)が2008年にまとめた計画管理書などの資料です。その46ページに、ハウト氏が2002年12月26日に署名した宣誓供述書の黒塗り版が添付されていました。NewsNationによると、ハウト氏や他の軍関係者の名前は黒塗りで消されています。
供述書には、おおむね次のような主張が書かれています。
- 1947年7月8日朝の幹部会議で、墜落現場が2か所あると知らされた
- ブランチャード基地司令官に連れられて、第84号格納庫に行った
- 長さ12〜15フィート(約3.7〜4.6メートル)の、卵形の金属製の機体を見た
- キャンバス布の下に、「10歳の子ども程度」の大きさの遺体があるのを見た
中身は2007年から公開されていた
ハウト氏は2005年12月に亡くなっています。この供述書は、その後の2007年に出版された書籍『Witness to Roswell』で全文が公表されました。ロズウェルでツアーを運営する研究者のポール・セモネス氏は、少なくとも3冊のロズウェル関連の本に掲載されてきたと話しています。
さらに、ハウト氏の娘ジュリー・シャスター氏(MUFON Journal 2007年9月号)と、UFO研究家ドナルド・シュミット氏本人(2007年7月のポッドキャスト『Paracast』)によると、文章を作成したのはシュミット氏で、ハウト氏はそれを確認して署名したということです。なお、ハウト氏が1993年に出した別の宣誓供述書には、機体や遺体を見たという主張はありませんでした。
「ペンタゴンが遺体を認めた」は誤解
この文書の扱いについて、押さえておきたい点は次の3つです。
- 新しいのは「政府の公開資料の中に入った」ことだけで、文章自体は2007年から公開されていた
- 政府はこの供述書について、何の評価も認定もしていない
- 委託業者のファイルに添付されていたのは、BAASSが関心を持って集めた資料の一つと読むのが妥当で、「政府が真実と認めた」ことを意味しない
一部の米メディアは「ペンタゴンが人間ではない遺体を記録した文書を公開」といった見出しを付けましたが、これは誤解を招く表現です。一方でNewsNationは、内容が以前に公表済みであることを明記して報じています。ちなみに、話に出てくる第84号格納庫は、今も航空関係の事業に使われています。
議会でのロズウェルとUAPの扱い
アメリカ議会でもUAPは取り上げられていますが、ロズウェルについて物的な証拠が示されたことはありません。出てきているのは、あくまで証言者本人の主張です。
2023年7月26日の下院監視委員会の公聴会では、元情報将校のデビッド・グルーシュ氏が「数十年にわたるUAPの墜落機回収とリバースエンジニアリング(分解して仕組みを解析すること)の計画について職務上知らされたが、アクセスを拒否された」と証言しました。この公聴会でロズウェルに触れたのは、冒頭発言の中のルナ議員です。
グルーシュ氏のロズウェルに関する発言で出どころがはっきりしているのは、公聴会の前月にあたる2023年6月のNewsNationのインタビューです。グルーシュ氏はここで1994年の空軍報告を「まったくのでたらめ」と批判し、遺体の回収を語る証人を信じてみてもいいのではと述べました。この記事は公聴会の記録資料にも入っていますが、物証は示されていません。
2025年2月には、下院監視委員会にアンナ・パウリナ・ルナ議員を委員長とする「連邦機密の機密解除タスクフォース」が設けられ、ティム・バーチェット議員、エリック・バーリソン議員らが参加しました。同年9月9日には、このタスクフォースが「UAPの透明性と内部告発者保護による国民の信頼回復」と題した公聴会を開いています。中心の議題はフロリダ州エグリン空軍基地での目撃の隠蔽疑惑などで、ロズウェルは主な議題ではありませんでした。2025〜2026年の第119議会でUAPを正面から扱った公聴会は、この1回だけだと指摘されています。
ロズウェルの町の今
第7弾の公開後も「決定的な証拠は出なかった」という受け止めが一般的です。それでも、観光の町としてのロズウェルは、むしろ話題が増えています。
ロズウェルUFOフェスティバルは、毎年7月初めのアメリカ独立記念日の頃に開かれ、入場は無料です。2026年も7月初めに開催され、地元の報道では1万人を超える来場が見込まれたと伝えられています。2025年(事件から78年)は、会場のコンベンションセンターが修理中だったため、町の中心街に場所を移して開かれました。市の関係者は地元テレビに対し、UFOの週末にはUFO博物館だけで1万人が訪れると話しています。
町には国際UFO博物館・研究センターがあり、ハウト氏はその創設者の一人でした。公開文書をきっかけに改めてロズウェルの名前が報道に出たことで、観光地としての注目度はさらに高まっています。
エリア51の公式見解:CIAが認めた偵察機の試験場
エリア51について政府がこれまでに行った最大の「公式開示」は、2013年にCIAが存在と歴史を認めたことです。そこで明かされたのは宇宙人ではなく、偵察機の秘密の試験場としての姿でした。
2013年のCIA文書
2013年8月、ジョージ・ワシントン大学の国家安全保障アーカイブが、情報公開請求によってCIAのU-2偵察機の開発史を入手し、公表しました。この中でCIAは「エリア51」「グルームレイク」という名前と地図を初めて公式に示しました。施設はネバダ州にあり、1955年にU-2偵察機の秘密の試験場として作られ、その後A-12(OXCART計画)という偵察機の試験も行われました。
「UFOの正体の一部は自国の偵察機」
CIAの資料『The CIA and the U-2 Program, 1954-1974』には、U-2が高度6万フィート(約1万8,000メートル)を超えて飛び始めると、UFOの報告が急に増えたと書かれています。さらに、U-2とその後のOXCARTの飛行が、1950年代後半と1960年代の大半を通じてUFO報告の半分以上を占めたと明記されています。つまり、UFOの正体の一部は自国の偵察機だったと政府自身が認めた形です。
空軍は現在も、エリア51を「飛行試験施設」としか説明していません。また、2024年のAARO報告書第1巻は、証言者たちが挙げた計画は「存在しない」「本物の機密計画を誤解したもの」「すでに廃止された不当な計画」のいずれかであり、リバースエンジニアリングの実証的な証拠はないと結論づけています。
AAROの最新の年次報告書
AAROは2024年の報告書で、米政府や民間企業が地球外の技術を解析しているという主張に実証的な証拠は見つからなかったとし、こうした主張は同じ話の使い回しから生まれたと指摘しました。2026年7月に公開された2025会計年度の年次報告書では、319件の新しい報告を受け付け、そのうち114件の正体を特定したとしています。この報告書でも、米政府や民間組織がUAP由来の物質を回収・利用したことを示す証拠はないと改めて述べています。
2025年の報道「UFO神話は空軍関係者が広めた」
2025年には、エリア51のUFO神話の一部を空軍関係者自身が広めていたという報道が出ました。「宇宙人を隠していた」のではなく、「宇宙人の噂を秘密兵器の目くらましに使った」という話です。
2025年6月6日、米紙ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)は、国防総省の偽情報が米国のUFO神話をあおったと報じました。AAROの調査でわかったこととして、主に次の2点が伝えられています。
- 1980年代、空軍の大佐がエリア51近くのバーの店主に、加工した空飛ぶ円盤の写真を渡していた。大佐は2023年、国防総省の調査官に写真が加工されていたことを認め、F-117ステルス戦闘機の開発を隠すための任務だったと説明した
- 空軍の最高機密計画の新任指揮官に、架空の「宇宙人技術回収計画(ヤンキー・ブルー)」を本物として説明する、いわば新人いじめの慣行が数十年続き、2023年に禁止された
国防総省の報道官は、地球外生命に関する「偽の機密計画資料」についてAAROが議員に説明したことを認めました。国防総省は、いたずらや偽の資料に関する調査結果を含む報告書第2巻を出すと約束していますが、2026年10月時点で公開は確認できていません。
この報道は、宇宙人の存在を信じる人たちとは正反対の結論です。ただ、「政府がUFOの話に深く関わっていた」という点ではどちらも同じで、皮肉な構図になっています。
最新ファイルにエリア51の名前は出てこない
第1弾から第7弾までで、「エリア51」「グルームレイク」「ネバダ試験訓練場」と明記された文書は、報道や集計サイトを調べた範囲では見つかっていません。ただし、公式データベースを直接すべて検索したわけではないため、「まったくない」と断定はできません。
近い内容としては、2023年9月に「立ち入りが制限された政府の試験施設」で、青銅色の葉巻形の物体が音もなく浮かんでいたというFBIの聞き取り記録があります。しかし施設名は黒塗りで、「樹木の線の上」という記述もあることから、砂漠にあるグルームレイクとは考えにくい内容です。
第7弾の目玉の一つ「黒い三角形」(2026年6月の目撃)も、「米国西部の、安全保障上重要な施設」の近くで起きたとされていますが、施設名も場所も黒塗りです。「エリア51上空」とする見出しは推測にすぎません。報道で出ている「時速1,800マイル」という速度も、計測された値ではなく、証言から計算した推定です。移動にかかった時間も、FBIの報告では約3秒、AAROのメモでは30秒以上と食い違っています。
エリア51の今:格納庫の大規模な増設
現在のエリア51では、衛星画像から格納庫の大きな増設が確認されています。ただし、何のための施設なのかは公式には明らかになっておらず、推測の段階です。
軍事専門メディア「ザ・ウォー・ゾーン(TWZ)」は、既存の第20〜23格納庫の大規模な増設を衛星画像から報じました。この記事は2026年9月25日に他のメディアが引用して改めて話題になりましたが、掲載自体はそれより前だった可能性があります。TWZによると、増設部分は全体で約400×500フィート(約120×150メートル)と基地内で最大の規模で、無人戦闘機の「群れ(スウォーム)」の試験用ではないかという見方が示されています。
そのほかにも、次のような動きが伝えられています。
- 基地の北側で、ロシア機など外国機の評価に使われる区域に新しい格納庫が建ったことを、民間の監視サイトが記録している
- 職員の通勤には今も、「Janet(ジャネット)」の呼び出し符号を使う専用便がラスベガスとエリア51・トノパ試験場などの間を飛んでいる
- 南のパプース湖に新しい格納庫ができたと報じたサイトもあるが、出どころがはっきりしない小規模サイトの情報で、信頼度は低め
参考までに、「中国版エリア51」と呼ばれるロプノール基地でも格納庫の急速な増設が報じられています(TWZ、2026年8月)。秘密の試験基地の拡張は米中に共通する動きで、背景には宇宙人ではなく、無人機や次世代の航空機の開発競争があると見るのが自然です。
日本国内のUFO・UAPをめぐる動き
アメリカの公開をきっかけに、日本でも政治の場で動きがありました。また、国内のUFOスポットでは、ちょうどこの時期にイベントが開かれます。
日本の報道
NHKは2026年5月9日、米国防総省がUFO関連資料を公開し、日本周辺の動画も含まれていると報じ、国防総省が具体的な評価には踏み込んでいない点も伝えました。時事通信は「約160点」、ブルームバーグ日本語版は「トランプ大統領の指示で機密解除」と報じています。第7弾については、東京スポーツなどが「漆黒の三角形」を中心に報じましたが、ロズウェルの供述書の収録を詳しく扱った大手紙の記事は見つかりませんでした。
政府とUFO議連
木原稔官房長官は2026年5月11日、自分でも映像を確認したと述べたうえで、日本の安全に関わる事象については普段から米国などと連携して情報収集・分析していると説明しました。
超党派の「安全保障から考える未確認異常現象解明議員連盟」(通称UFO議連)は2024年6月に発足し、会長は浜田靖一元防衛相です。共同通信によると、UFO議連は2026年5月28日、木原官房長官に提言書を手渡しました。提言書の主なポイントは次のとおりです。
- 2025年7月に佐賀県の九州電力玄海原発の上空で正体不明の「三つの光」が目撃された際、情報を一元化できなかったと指摘
- 内閣官房に司令塔の機能をつくり、情報を集約するよう要望
- 米国が開示した情報を精査するよう要望
- 目撃者がからかいや不利益を恐れずに報告できる制度づくりを要望
木原氏は記者会見で、未確認の異常現象も含めて引き続きしっかり対応していくと答えています。なお、防衛省が新しくUAP専門の組織を作ったという報道は、今回の調査では確認できませんでした。
国内のUFOスポットとイベント
福島市飯野町は「UFOの里」として知られ、UFOふれあい館があります。主催者の発表によると、2026年10月31日(土)に飯野町商店街で「UFOフェスティバル2026」(10時30分〜15時30分、参加無料)が開かれ、宇宙人仮装パレード&コンテストなどが行われます。翌11月1日(日)には、UFOふれあい館を集合場所にした予約制の「千貫森ミステリーツアー」も予定されています。2026年3月には館内のトイレが宇宙船のデザインに改装され、8月1日のミステリーツアーは定員50人がすぐに埋まったと伝えられています。
石川県羽咋市の宇宙科学博物館「コスモアイル羽咋」は、2026年に開館30周年を迎えました。月刊『ムー』が協力する「コスモアイルフェスティバル2026」が、11月28日(土)〜29日(日)に予定されており、能登復興マルシェも同時に開かれる予定です。開催費用を集めるクラウドファンディングでは、目標を大きく上回る支援が集まったとされています。8月27日には大雨特別警報で臨時休館し、駐車場が冠水したこともありました。
どちらも記事公開の時期と重なるので、出かける前には公式サイトや公式SNSで最新の情報を確認してください。
専門家たちはどう見ているのか
第7弾の受け止め方は、立場によって大きく分かれています。ただ、物的な証拠が示されていないという点は、どの立場でも共通しています。
| 立場 | 主な見方 |
|---|---|
| 公的機関(AARO・国防総省) | 「未解決」は「データが足りない」という意味で、「地球外のもの」という意味ではない。回収・解析の証拠はない |
| 科学者(ハーバード大学のアヴィ・ローブ教授) | 黒い三角形の報告には計測した速度やセンサーの生データがない。「敵対国の秘密機か、地球外技術か」が核心の問いで、目撃地点にセンサーを置くべき |
| 開示を求めるジャーナリスト(ロス・コールハート氏) | 国防総省は答えをすでに知っているとして、さらなる開示を要求 |
| ロズウェルの研究者(ポール・セモネス氏) | 供述書は2007年から公開されており、メディアが初めて知って騒いでいるだけ |
| 懐疑派(元AARO局長ショーン・カークパトリック氏) | 秘密主義と誤情報が神話を生んだ。WSJの「ヤンキー・ブルー」報道はこの見方を強める材料 |
UAP開示法の行方と第8弾の見通し
UFO情報の公開をさらに進める「UAP開示法」は、まだ成立していません。議会の動きとあわせて、今後の公開の見通しを整理します。
UAP開示法(UAPDA)の経過
2026会計年度の国防権限法(NDAA、国防予算の大枠を決める法律)は、2025年12月に成立しました。シューマー議員とラウンズ議員が提出したUAP開示法は3年連続で最終法案から外されましたが、2004年以降の北米航空宇宙防衛司令部(NORAD)などによるUAPの迎撃について、議会に報告させる規定は入りました。
2027会計年度のNDAAでは、下院がバーリソン議員の修正案を盛り込んで可決したと報じられています。修正案には、独立した記録審査委員会の設置、召喚する権限、政府と契約する企業への開示義務などが含まれます。上院ではシューマー議員とラウンズ議員が6月に法案を再提出しましたが、上院版NDAAの審議入りの採決が7月に失敗したと伝えられています。最終的には両院の協議で残るか削られるかが決まり、11月の中間選挙をはさむため、成立するかどうかは不透明です。この部分は主にUAP関連の専門ブログや支援団体の情報によるもので、議会の公式記録での確認が必要です。
第8弾はいつ?
これまでの公開は、おおむね2〜6週間おきで、金曜日が多い傾向があります。最新情報を早く知りたい方は、公式サイト war.gov/UFO を定期的に確認し、「Roswell」「Nevada」などのキーワードで資料を検索してみるとよいでしょう。
よくある質問
第7弾で、ロズウェルの宇宙人の存在が証明されたのですか?
証明されていません。第7弾に入ったのは、2007年から本で読めたハウト氏の宣誓供述書の黒塗り版です。政府はこの文書を評価も認定もしておらず、「モーグル気球だった」という公式見解は変わっていません。
エリア51に関する文書は公開されましたか?
第1弾から第7弾までで、「エリア51」と明記された文書は、報道や集計サイトを調べた範囲では見つかっていません。「黒い三角形」の目撃場所も黒塗りで、エリア51と結びつける根拠は公開文書の中にはありません。
エリア51は本当に存在するのですか?
存在します。2013年にCIAが、U-2偵察機などの秘密の試験場として作られた施設であることを公式に認めました。ただし、宇宙人の回収や解析が行われていたという証拠はないと、AAROは結論づけています。
UFOファイルはどこで見られますか?
アメリカ戦争省の公式サイト war.gov/UFO で、誰でも閲覧・検索・ダウンロードができます。資料は英語ですが、文書・映像・写真がまとめて公開されています。
日本政府はUFOにどう対応していますか?
木原官房長官は、日本の安全に関わる事象は普段から米国などと連携して情報収集・分析していると説明しています。2026年5月には超党派のUFO議連が、内閣官房に司令塔機能をつくるよう求める提言書を渡しました。
まとめ
米UFOファイル第7弾には、ロズウェル事件の「ハウト宣誓供述書」が入りましたが、中身は2007年から公開されていたものでした。政府はこの文書を認めておらず、ロズウェルは「気球」、エリア51は「偵察機・ステルス機の試験場」という公式見解は変わっていません。一方で、UFOの噂の一部は自国の偵察機や、空軍関係者自身の偽情報から生まれていたことも明らかになっています。
覚えておきたいのは、「新しく公開された文書でも、中身が新しいとは限らない」ということです。UFOのニュースを見たら、それが政府の公式見解なのか、公開文書の記載なのか、本人の主張なのか、報道の推測なのかを分けて考えると、振り回されずにすみます。気になる方は、公式サイト war.gov/UFO を一度のぞいて、実際の資料を自分の目で確かめてみてください。
参考リスト
- WAR.GOV/UFO(PURSUE公式サイト)
- DoW Publishes Seventh Release of UFO Files
- Pentagon UAP files part 7: Silent black triangles(EarthSky)
- UFO files detail 1,800 mph black triangle near US military sites(Interesting Engineering)
- Roswell UFO wreckage account resurfaces in seventh file drop(NewsNation)
- Pentagon UFO files include previously published Roswell account(IBTimes UK)
- Walter Haut(Wikipedia)
- All-domain Anomaly Resolution Office(AARO)
- AARO FY2025 Consolidated Annual Report on UAP
- Pentagon investigating UAP event near Virginia coast(DefenseScoop)
- 議連、UFO対応に司令塔機能を 官房長官に提言(熊本日日新聞/共同通信)
- 未確認異常現象、内閣官房に司令塔機能を UFO議連が木原官房長官に提言(神奈川新聞)
- UFOフェスティバル2026 開催決定!(PR TIMES)
- ムー日本不思議再興クラファン計画 第三弾(コスモアイルフェスティバル2026)

