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9月18日は「国際同一賃金デー」!男女の賃金格差が生まれる根本原因と日本の現在地・解決へのロードマップを徹底解説

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はじめに

毎日一生懸命働いているのに、性別や働き方の違いによって手取り額や生涯賃金に大きな差がついてしまうことに、割り切れない疑問やモヤモヤを感じたことはありませんか。「同じように成果を出しているはずなのに、なぜ差がつくのか」「なぜ女性管理職は少なく、非正規雇用に女性が多いのか」といった疑問は、個人の努力不足ではなく社会の構造的な仕組みに深く根ざしています。そうした格差の実態に目を向け、公正な社会をつくる契機として国際的に定められたのが、毎年9月18日の「国際同一賃金デー」です。

賃金の格差は単に毎月のお給料の多寡にとどまらず、将来受け取る年金額や退職金、さらには人生の選択肢や個人の尊厳にまで長期的な影響を及ぼします。世界的に見ても、日本は先進国の中でジェンダーギャップや賃金格差が大きい国として指摘され続けており、労働力不足が深刻化するこれからの時代において、早急に解決すべき最重要テーマとなっています。

👇 本記事でわかる3つの重要ポイント 👇

  • 【テーマ1】国連が定めた国際同一賃金デーの誕生背景と世界が目指す「同一価値労働同一賃金」の意義
  • 【テーマ2】なぜ格差は生まれるのか?日本の労働環境に潜む構造的問題と最新データのリアル
  • 【テーマ3】不公平を解消するために企業と社会、そして私たちが今日から踏み出せる具体的なアクション

本記事では、9月18日の「国際同一賃金デー」を切り口に、世界や日本における賃金格差の実態、不平等を生み出している見えない壁の正体、そして誰もが正当に評価されて豊かに暮らすための処方箋を、わかりやすく丁寧にお伝えします。これからの働き方や社会のあり方を考えるヒントとして、ぜひ最後までじっくりとお読みください。

国際同一賃金デーとは?国連が制定した背景と世界共通の願い

2019年に国連総会で採択された新しい国際デー

毎年9月18日は、国際連合(国連)が定めた「国際同一賃金デー(International Equal Pay Day)」です。この記念日は、2019年の国連総会において採択され、翌2020年から世界各地で啓発活動や議論が行われるようになりました。

国連加盟国をはじめ、ILO(国際労働機関)やUN Women(国連女性機関)、OECD(経済協力開発機構)などが主導する「同一賃金国際同盟(EPIC: Equal Pay International Coalition)」などの枠組みを通じて、世界中で女性と男性の賃金格差を解消するためのキャンペーンや政策提言が展開されています。歴史ある他の国際記念日と比べると比較的新しい記念日ですが、それだけ近年になって格差是正の必要性が切実かつ差し迫った課題として認識されていることの表れでもあります。

「同じ価値の労働には同じ賃金を」という基本原則

国際同一賃金デーが掲げる最も根幹にあるメッセージは、「同一価値労働同一賃金(Equal Pay for Work of Equal Value)」という原則です。これは単に「全く同じ作業をしている人同士に同じ給料を払う」という意味だけにとどまりません。

たとえ職種や担当業務が異なっていたとしても、必要とされるスキル、知識、負うべき責任の重さ、労働環境への負荷などが同等であると評価される場合には、同等水準の賃金が支払われるべきであるという考え方です。歴史的に女性が多く従事してきたケア労働(保育、介護、看護など)や事務職が、男性中心の技術職や総合職に比べて社会的に低く見積もられてきた構造を根本から見直すことを求めています。

世界全体でみた男女賃金格差のリアルな数字

国連やILOの推計によると、世界全体における男女の賃金格差はおよそ20%前後存在するとされています。これは世界平均として、男性が100の収入を得ているのに対し、女性は平均して約80しか得られていない計算になります。

この差は一見すると小さなパーセンテージに見えるかもしれませんが、1年間で換算すると「女性は年末のおよそ2か月半から3か月間、無給で働いているようなもの」という計算が成り立ちます。さらに、キャリア全体を通した生涯賃金で比較すると、住宅購入、資産形成、老後資金などに数千万円単位の決定的な差を生み出す要因となっています。

なぜ格差は生まれるのか?日本の労働環境に潜む構造的要因

数字で見る日本の現状とOECD加盟国の中での位置づけ

日本の男女間賃金格差は、国際的な基準から見ても非常に大きな開きがあります。経済協力開発機構(OECD)が公表しているデータによると、日本のフルタイム労働者における男女賃金格差は約21%前後に達しており、OECD加盟国平均の約12%を大きく上回っています。G7(主要7カ国)の中では韓国に次いで格差が大きく、最下位クラスの位置に留まり続けています。

厚生労働省の「賃金構造基本統計調査」を見ても、一般労働者の所定内給料において、男性を100とした場合の女性の給料水準は75前後となっており、徐々に改善傾向にはあるものの、依然として約4分の1の開きが存在しているのが厳然たる現実です。

「同一価値労働」を阻む3つの壁

日本において男女間の賃金格差がなかなか縮まらない背景には、個人の能力とは無関係な3つの構造的な壁が存在しています。

1. 職階の壁(管理職・リーダー層の圧倒的な不足)

日本の企業では、昇進して役職につくほど基本給や役職手当が大きく跳ね上がる給与体系が主流です。しかし、課長や部長、取締役といった意思決定層に占める女性の割合は依然として1割強から2割未満に留まっています。役職が高くなるほど男性の比率が極端に高くなる「垂直的職域分離」が、平均賃金の格差を大きく押し広げる最大の原因となっています。

2. 雇用形態の壁(非正規雇用の偏り)

日本の非正規雇用労働者(パート・アルバイト・契約社員など)の約半数以上を女性が占めています。特に結婚、出産、育児、介護といったライフイベントをきっかけに正社員のレールから外れ、時間融通の利くパートタイム勤務を選択せざるを得ないケースが後を絶ちません。正社員と非正規雇用との間には賃金水準や昇給ペースに構造的な格差があるため、これが全体の男女格差をさらに拡大させています。

3. 勤続年数の壁(年功序列とキャリアの分断)

日本の賃金体系には、勤続年数が長くなるほど給与が上がっていく年功序列型の給与カーブが今なお根強く残っています。しかし、女性は出産や育児のために休業したり、短時間勤務を選択したり、一度退職して再就職したりすることで勤続年数が途切れやすくなります。結果として男性のように右肩上がりの賃金上昇カーブを描くことが難しくなり、年齢を重ねるごとに男女の給与差が大きく開いていく傾向にあります。

家庭内での「アンペイドワーク(不払い労働)」の偏り

職場における賃金格差の根本的な原因をたどると、家庭内における家事や育児、介護といった「無償のケア労働(アンペイドワーク)」の負担が極端に女性へ偏っている問題に行き当たります。

国際比較調査でも、日本の夫が家事・育児に費やす時間は先進国の中で極めて短い水準にあります。家庭内のケア労働を一手に引き受けざるを得ない状況では、長時間残業を前提とした働き方に対応することが不可能になり、結果として評価されにくく責任の重いポストを諦めざるを得ないという悪循環が長年続いてきました。

格差解消がもたらす巨大な経済的メリット

単なる「公平性」を超えた企業の成長戦略

同一賃金の実現や賃金格差の是正は、単に「女性の権利を守る」「道徳的に正しいことをする」という倫理的な問題だけではありません。企業経営の持続可能性や利益率を高めるための極めて合理的なビジネス戦略です。

公正な評価と公平な報酬が担保されている職場では、従業員のモチベーションやエンゲージメントが格段に向上します。さらに、「この企業は性別に関係なく実力を正しく評価してくれる」という安心感と信頼は、優秀な人材の獲得や離職防止に直結します。少子高齢化によって現役世代が急減する日本において、女性の潜在能力を十分に活かせない企業は、今後急速に競争力を失っていくことになります。

社会全体を活性化させる好循環のエンジン

働く人々に正当な賃金が支払われ、世帯収入が増加すれば、個人消費が活発化して経済全体に力強い好循環が生まれます。また、女性の経済的自立が進むことは、ひとり親家庭の貧困リスクを軽減し、将来世代である子どもたちへの教育投資の拡大にもつながります。

国際機関の試算でも、男女の経済的格差を解消して女性の労働参加と公平な待遇を実現した場合、各国の国内総生産(GDP)が大幅に押し上げられることが証明されており、経済再生の強力な起爆剤としても期待されています。

国内外で進む具体的な取り組みと制度改革

世界各国の先進的な事例

海外では、法律や制度を通じて賃金格差の是正を強力に義務付ける国が増加しています。

  • アイスランドの「同一賃金認証制度」:アイスランドでは、25人以上の従業員を抱える企業に対し、同一価値の仕事に対して男女に平等な賃金を支払っていることを客観的に証明し、政府の認証を受けることを法律で義務付けています。基準を満たさない企業には罰則が科されるなど、非常に実効性の高い制度として世界中から注目されています。
  • EUの「賃金透明性指令」:欧州連合(EU)では、企業に対して職種ごとの男女賃金格差の公表を義務付けるとともに、採用時に応募者へ初任給の目安を開示することや、前職の給与履歴を尋ねることを禁止するなどのルールが導入され、情報の非対称性をなくす取り組みが進められています。

日本における「男女賃金格差の開示義務化」

日本においても、近年大きな制度的一歩が踏み出されました。2022年7月に女性活躍推進法に基づく省令が改正され、常時雇用する労働者が301人以上の大企業に対して、事業年度ごとに「男性の賃金に対する女性の賃金の割合」を算出して公表することが義務付けられました。

この開示義務化によって、これまで社内の奥深くに隠されていた格差の実態が数値として可視化され、求職者や投資家からの厳しいチェックにさらされるようになりました。企業にとっては「なぜ自社で格差が生じているのか」を客観的に分析し、是正に向けた具体的な行動計画を示すことが強く求められる時代を迎えています。

私たちが明日から意識できる3つのステップ

1. 自分の職場や業界の「現在地」を知る

まずは現状に関心を持ち、正しい情報を把握することから始まります。自社が公表している女性活躍推進に関する情報や男女間賃金格差のデータをチェックしてみましょう。また、厚生労働省の「女性の活躍推進企業データベース」などを活用すれば、各企業の格差の数値や女性管理職比率を簡単に検索・比較することができます。

2. 長時間労働を美徳としない働き方へ転換する

「遅くまでオフィスに残っている人が頑張っている」という古い長時間労働の評価カルチャーは、家庭責任を負う多くの人々を間接的に評価から排除してしまいます。成果や生み出した価値そのものを正当に評価する文化をチームや職場全体で育み、男性も含めて柔軟な勤務時間や育児休業を当たり前に取得できる空気づくりを進めることが大切です。

3. 家庭内での役割分担をフラットに見直す

職場だけでなく、家庭内におけるパートナーシップのあり方を見直すことも欠かせません。炊事、掃除、子どもの送り迎え、名もなき家事に至るまで、負担がどちらか一方に偏っていないかを定期的に話し合い、お互いのキャリアと時間を尊重し合える関係性を築いていくことが、社会全体の格差を溶かしていく確実な一歩となります。

まとめ

9月18日の「国際同一賃金デー」は、私たちが当たり前のように受け止めてしまいがちな労働環境や給与の仕組みに疑問を投げかけ、誰もが公正に報われる未来をつくるための大切な記念日です。

男女の賃金格差は、決して誰か特定の人の問題ではなく、私たちが生きる社会全体の持続可能性や豊かさに直結する根本的なテーマです。同じ価値を持つ仕事に対して正当な対価が支払われることは、働く一人ひとりの尊厳を守るための最低限の約束であり、活力ある未来を築くための揺るぎない土台となります。

この日をきっかけに、ご自身の働く環境や家庭での時間の使い方、そして社会の仕組みについて、少しだけ立ち止まって考えてみませんか。一人ひとりの気づきと対話が広がることで、公正で誰もが誇りを持って働ける社会への確かな変化が生まれていきます。

参考リスト


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